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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 生裁戦士セイントカイダーll
第3話 巡り巡って
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に出ていたのか、舞帆先輩は悟ったような表情で正面に視線を移す。
そして、「ふぅ」とため息をつくと――信じられないようなことを口にした。
「あーあ、やっぱり二代目の私なんかじゃ役には立たないなぁ」
――!?
「……どういう意味ですか? それ」
「お母さんからは聞いてないみたいね。……公にはされてないけど、『一番最初にセイントカイダーに変身した人間』は、私じゃないのよ」
……な、なんだと!?
舞帆先輩より先に、セイントカイダーに変身した人間がいる!? マイナーチェンジされる前のセイントカイダーには舞帆先輩しか変身できない構造だったはずなのに、一体どうやって!?
もはや、考えていることが表に出ているのを気にする余裕もない。俺は思い切り目を見開いて、舞帆先輩に注目した。
「お母さんは、きっとあの人になんとかして欲しかったのね。彼なら、あなたになにかいいアドバイスができるんじゃないかしら」
「……本当なんですか?」
「ふふっ。ちょっとおバカだけど、いざって時には頼りになる人だから、心配いらないわよ」
……信じられん。まさか舞帆先輩より先に、セイントカイダーに変身した人物がいるなんて。
校長先生も舞帆先輩も、その人のことを深く信頼してるみたいだ。それほどの人物なのか?
「――その人には、会えますか?」
気がつけば、そんな言葉を口にしていた。興味はない、といえば嘘になるからだ。
「うん、会えるわよ!」
その問い掛けに、彼女は満面の笑みで答える。この時、俺の何かが、一歩前に進んだ。何となくだが――そんな気がした。
「あの人なら……今は……ねぇ」
「……?」
――気がしたのだが。
「今は……今は……今はねぇっ……!」
どういうわけか、さっきまでのにこやかな表情とは打って変わって暗い顔になってしまった。
どうしたというんだ?
「あの、舞帆先輩?」
「なによっ!」
いきなり怒鳴られてしまった。この態度の急変は一体……?
「いえ、あの、先輩より先にセイントカイダーに変身したという人のことをですね――」
「知らないっ! 知らないもんっ!」
「えぇえ!?」
――ちょ、言ってることがめちゃくちゃじゃないか!? さっきまでの話は一体……!?
「舞帆様ーッ! 大路郎様はいずこにーッ!?」
「うおっ!?」
予想の斜め上を行く舞帆先輩の対応に苦慮していると、今度は着物に身を包んだ和風美人が駆け付けてきた!
用があるのは舞帆先輩らしいが……なんなんだ、この人は?
「はぁ、はぁ、はぁっ……キャンパス中を捜し回っても、見つかりませんの! 舞帆様、なにかご存じでは!?」
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