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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 生裁戦士セイントカイダーll
第2話 謎の初代セイントカイダー
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一人でも戦おうする無茶苦茶な奴」……か。
先代セイントカイダーの桜田舞帆先輩のことだろうか? しかし、彼女は協調性に溢れた社交的な性格だったと聞いているが。
「さっきは『自分は信用されてない』なんて言ってたけど、実際のところはあなたの方が周りを信用してないだけなんじゃないかしら? 協力もせずに『あいつ一人にやらせれば上手くいく』とか言うような、自分勝手な連中がのさばる生徒会になるなんて、私は絶対に認めないわよ」
許さない、と断じるような校長先生の剣幕に、思わず一瞬だけたじろいでしまった。なんとか気を持ち直そうと、息を呑みながらも俺はもう一度口を開く。
「いえ、決してそう言うわけでは――」
「じゃあ何? あなたはあの娘たち生徒会が心配してるって言うのに、それに取り合おうともせずに自分一人で解決するなんて言うつもりなのかしら? それが実現できるほど、あなたは強くはないはずよ。だからこそ、彼女はあなたを案じてる」
「だから、俺は今以上に強くなって、それでっ……!」
「周りには頼りたくない、かといって心配もされたくない。だから身の丈以上の力が欲しいってわけ? 痛々しい発想ね」
校長先生は呆れた顔で俺を一瞥すると、こことは違うどこかを目指すような顔で、窓の外に目を向ける。
――俺は、この学園のヒーローなんだから。
なんでも出来なくちゃいけない、学園のみんなの期待に応えなくちゃならない。そう思うことの、なにが痛々しいって言うんだ……?
「まぁ、そんな強情っ張りなところはウチの娘やあのおバカによく似てる、けどね」
「……?」
「――そうだわ、私があれこれと口を挟むよりかは、年の近い若者同士で答えを出した方がマシかも知れないし……」
すると、校長先生は俺に視線を戻してゆっくり椅子から立ち上がり、真っ向から向き合うように目線を合わせてきた。
「一番最初にセイントカイダーに変身した人間――そいつに会ってきなさい。『先人の体験談』くらい説得力のあるものじゃなきゃ、あなたみたいな頑固者は動かないでしょう?」
……先人の体験談、か。
となると、やはり桜田舞帆先輩に会いに行くことになるのか。
あの人とは俺がセイントカイダーに選ばれた時、応援の言葉を貰って以来だ。
あの人なら、今は宋響学園から少し離れた街中にある「
城巌大学
(
じょうがんだいがく
)
」に通っている。この辺では屈指の一流大学だな。
――俺の何が変わるのは知らないが、何かしらの勉強には……なるか。
「……わかりました。すぐに出発します」
「えぇ。じっくり先輩方の説教を食らって、頭を冷やすといいわ。それから……」
そこで一旦言葉を切ったかと思うと、今度は冷めた視線をジロリと向けて
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