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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 桜田舞帆の恋路
第3話 激突する恋心
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う余裕もなかった。
――ダメダメ、「負けたらストリップさせられるかも」なんて考えてたことがばれたら、変態扱いされちゃう! 船越君じゃあるまいし!
「あ、もしかしてお前……!?」
「ぎっくぅ! ち、違うの船越君! 私はただ……!」
「トイレ行きたいの?」
――気がつけば私は彼を殴り倒していて、その頃には何を悩んでいたのかも忘れていた。
ズンズンと威勢よく、水族館の中へと踏み込んで行く。
……その言葉のおかげであなたの詮索をごまかすことがバカバカしくなったわ。
当分そこで反省してなさい! 変態以前の問題よ、全くっ!
「あら、大路郎。一人で応援に来たつもりだったんだけど、先客がいたみたいね」
「達城ィ。あ、ありのまま今起こったことを話すぜ。俺が舞帆にかくかくしかじか……」
後ろからお母さんの声が聞こえて来る。お母さんも応援に来てくれたんだ……嬉しいな。
でも、船越君が地雷を踏もうとしてるから話をするのは後にしよう。
「『生裁戦士セイントカイダー』こと、桜田舞帆様ですね? 控室にどうぞ」
「は、はいっ!」
建物の中に入ったところで出迎えてくれた水族館の事務員さんが、私が待機する部屋を用意してくれてるみたい。
少し初老って感じの、気の良さそうなおじさんね。
事情を聞いたお母さんが船越君にゲンコツをかます音を背にして、私は事務員さんについていった。
船越君には、決闘が終わったらデリカシーってものを叩き込んであげなきゃダメね。
あの人ったら、ホントに学習しないんだから。
……ホントに、わかってくれるのかな?
施設内は暖房が効いていて、かなり暖かい。これなら、薄着でも寒くなさそうね。
やがて案内された控室で指定されたコスチュームに着替え、準備を整えた私は事務員さんに促されて、決闘のリングとなる場所に案内された。
「こちらで、対戦していただくことになります」
「ここは……!」
円形の広いステージを、巨大な室内プールが包囲している。
入口前に来たときから思ってたことだけど、この剣淵水族館……なにもかもが、とにかく大きい。
施設の広さも、水槽のサイズも、扱っているイルカやクジラの体長も、普通の水族館とは比べものにならない。
事務員さんの話によると、この決闘場は元々室内イルカショー用だったプールを今日のためだけに改修して、決闘の舞台にしたものらしい。
恋敵と戦うためにここまでする剣淵さんの執念に、思わず腰が抜けそうになってしまう。
だけど、退くわけにはいかない。同じ男の子を好きになってしまった者同士、手加減は無用よ!
「それにしても……この格好、季節外れにもほどがあるわよっ
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