暁 〜小説投稿サイト〜
落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 栄響学園生徒会執行部
後編 埋まらない溝
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! 貴様の望み通り、この僕の手で間違った道を修正してくれるーッ!」
炎を吐くように叫び、烈火のごとく怒り狂う副会長が今度は木刀を振り上げてきた。
ちょっと待て、いくらなんでも木刀は痛いって。
「そんな修正のされ方は嫌なので……逃げる!」
「待てェーッ! 船越大路郎、覚悟ォーッ!」
「ちょっと、船越君!? 辻木君も、待ってよー!」
「あれまぁ、みんな大変だな〜、ハハハ。面白いからいいけどね〜」
「んっんっんー! んっんー!(もっとあたしをいじめてー! せんぱーい!)」
俺は用件を聞くことも諦めざるを得なくなり、生徒会室からダッシュで逃亡する。
そんな俺を追う副会長を撒いた頃には、すっかり夕暮れになっていた。
結局、本来ならちゃんと会うべきだった……かもしれない、生徒会長の笠野昭作には会わず仕舞いだったとさ。
ちなみに、後から会計さんに聞いた話によると、生徒会が俺を呼んだ用件ってのは「結衣が俺に告白する機会を欲しがっていたから、本人を生徒会室に呼ぶことにした」ということだったらしい。
はじめは「女の子から好かれてるんじゃないか」ってめちゃくちゃ喜びそうになってたけど、すぐ舞帆に「きっと『告白』といっても、『自分がイケない遊び道具を所持してることを誰かに相談したかった』ってことぐらいでしょうけどね」とジト目で釘を刺されてしまった。
……だよなぁ。
だとしたら別に、俺じゃなくてもいいわけだ。その場合、逆になんで俺なのかが気になるところだけど、まぁどうでもいいか。
やっぱり不良崩れの俺が、女の子にモテるわけないんだなぁ。……ハァ。
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