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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
番外編 栄響学園生徒会執行部
後編 埋まらない溝
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、ふん。なら、せいぜい『誠意』を見せるんだな」
「ああ。お前も見ていてくれ。そして、手伝ってほしい。俺がもう、道を間違えてしまわないように」
「――いいだろう」
ゆっくりとへし折られた竹刀をデスクの上に置き、副会長は真っ直ぐな瞳で俺を見据える。
どうやら、こいつに認めてもらうための「スタートライン」には立てたみたいだな。
「さて、そろそろ俺を呼んだ用件を教えてもらいたいんだが」
「ああ。実は――ん?」
やっとこ再開した俺の質問に副会長が答えようとした瞬間、なにかを見つけた彼の表情がピタリと止まってしまった。
いや、「凍り付いた」という方が表現としては正しいだろう。
「んっ、んっんっんー! んっんっん、んっん、んっんーッ!」
カチンコチンに顔が固まってる副会長の視線の先には、口を塞がれたまま呻いている結衣の姿があった。
どういうわけか、口を塞がれているだけのはずなのに、よだれが垂れ流しになっている。
しかも、なんだか温泉にでも浸かっているかのような、気持ちよさげな表情を浮かべていた。
「あ、あれは誰が付けたんだ〜い?」
「俺だ。あんまりセクハラ発言が絶えなかったんで、口を封じさせて貰っていたんだ」
会計さんの質問に俺が答えると、彼はどういうわけか、ものすごくギョッとした顔になってしまった。
あれ? なんか俺、変なこと言ったか?
「ふ、船越君〜? あれが何なのか知ってて彼女に付けたの?」
「口を塞ぐのに使った、あのボールみたいなやつのことか? そういえば、見たことない道具だったな。舞帆、知ってるか?」
「ううん、私も。田町君は知ってるの?」
舞帆は、俺と同じように首を傾げながら会計さんに問い詰める。
そんな反応を示す俺達二人を前に、彼はため息混じりにこう答えた。
「あのねぇ〜、アレは男と女がイケない遊びをするのに使うものなんだよ!」
「な……」
その簡潔過ぎる説明を聞き、今度は俺達二人の表情が凍り付く。そして、驚きを隠さず絶叫を上げた。
「今、あの娘は……ええと、こう言ってるみたいだね。『放置プレイ、いいっ、すごくイイ! 船越先輩、もっとあたしをいじめてぇぇ〜ん!』だってさ〜」
「なんで言ってることがわかるの!?」
「つーか『放置プレイ』ってなんだよ。そして何であいつの机にそんなモンが……」
口々に質問兼ツッコミをぶつける俺達。その応対に会計さんが困り果てていることに俺が気づいた瞬間――
「き、貴様、船越大路郎! 『誠意』を見せるなどとほざいておきながら、舞帆先輩だけでは飽き足らず、地坂にまで手を出すとは!」
「いや、違うんだ副会長。これはだな――」
「問答無用
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