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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
本編 生裁戦士セイントカイダー
第20話 セイントカイダーの進化
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り出す。
バッファルダには遠く及ばないものの、馬力の強さならセイントカイダーのパワーファイトに分があるはずだ!
「おっと、なかなか粋な戦い方するじゃん」
だが、俺の渾身のパンチは幾度となく空を殴るばかりで、ラーカッサには一向に届かない。
どんなに強力なパンチを出せても、それをかわせるだけのスピードで避けられたら、意味がないのは明白だった。
「ほーら、パンチってのはこうやって打つのよ!」
反撃とばかりに、ラーカッサが俺の顔目掛けて拳を突き出してくる。
だが、彼女の拳は指先や肘等とは違って刃物の類は一切付いていない。
こっちの攻撃が当たらないのは確かに致命的だが、向こうも俺と殴り合うには体重差が激し過ぎるはずだ。
どういうつもりか知らないが、これはチャンスだ。
このパンチを凌いで隙を見付けて、畳み掛ければ――
「がふッ――!?」
突如、火薬が弾けるような衝撃を顎に感じ、それと共に俺の脳が前後に激しく揺さぶられた。
これは何の痛みなのか、そもそも何が起きたのか。
それを考える暇もなく、俺は夜空を見上げるように仰向けに倒れた。
受け身も取れず、思い切り瓦礫に後頭部を打ち付ける。
生身だったらただじゃすまなかった……!
「アタシの武装が刃だけって思っちゃったわけ? はやとちりはよくないわよ」
「お前……拳に、弾薬を……!?」
「ご名答。アタシの拳にはパンチの反動を引き金に破裂する弾薬を仕込んである。所沢やアンタのような重さはないけど、当たると結構痛いでしょ?」
痛いなんて生易しいものじゃない。意識が数秒飛ぶレベルだ。
ラーカッサは得意げに笑うと、俺を見下すためか、瓦礫が積み重なり高い山になった場所へ跳び移った。
「さて、どうする? アンタって元々部外者だったんでしょ? 前に桜田家の連中に『挨拶』しに行った時はいなかったし。別にアンタがどういういきさつでセイントカイダーやってるかなんて知らないし興味もないけど、泣いて謝るなら命くらい拾ってあげてもいいのよ?」
「ふざけんな……まだ始まってもいないんだよ!」
俺は瓦礫の壁に寄り掛かりながら立ち上がり、決して逃げまいと正面から彼女と向き合った。
――やっぱり、達城に頼るしかないみたいだ。
一応は切り札……というべき能力なんだろうが、それを「切り札」として扱えるかは俺次第なんだ。
だから、失敗は許されない。
いや、俺自身が許さない。俺を信じてくれた、達城のためにも!
俺は腹を括り、バックルの校章に手を伸ばし、思い切りそこを掴んだ。
何かを仕掛けてくる。そう踏んだのか、向こうも警戒の動きを見せる。
舞帆が変身していた時では見
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