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落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
本編 生裁戦士セイントカイダー
第13話 更生の始まり
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ある晩、人徳稼ぎのために野球部が練習した後のグラウンド整備を手伝っていた時だった。
体育館の陰から見えた、学校関係者とは思えないほどの、グラマラスな肢体を強調した格好の女性の姿が目に留まった。
そして彼女は唯一自分の姿を見付けている俺を手招きする。
野球部の友人に後片付けを一旦任せると、俺は妖艶な女を訝しんだ上で、敢えて彼女のいる体育館裏へ足を運んだ。
「……で、誰だよあんた。そんな健全なる男子高校生にはいささか刺激が強すぎるような超悩殺セクシーダイナマイトバディを恥ずかしげもなくオープンかましちゃってくれてる辺り、教職員には見えないけどな」
「第一声からなかなか骨太に口説いてくれるじゃない。ちょっとクラッと来たわよ」
溢れんばかりの爆乳を寄せ上げ、挑発的に笑う。
「さて、あなたを呼び出した理由だけど――そんなに身構える必要はないわ。別にあなたに何か頑張ってもらおうって話じゃないんだから」
「頑張る……? 何の話だよ」
「そうね、ここで説明するだけじゃ物足りないでしょうし、ついていらっしゃい」
謎の女は地面の茂みに手を伸ばすと、そこでカチッと小さな音を立てた。
明らかに、自然物の出す音ではない。
その時、俺は初めて見た。
「セイントカイダー」の力を格納する地下基地への入口を。
無骨な機会仕掛けの部屋に、ボロボロの証明。
少なくとも、いい大人が一人で暮らすには余りにもヘンピな場所だ。
達城朝香と名乗るその女は、俺をある一室に案内し、そこのライトを付ける。
「これは……」
眼前に映るのは、部屋中に散らかった謎の部品の数々。
白と黄色を彩った、何かの機会のようなパーツがそこら一帯に転がっていた。
「私が開発に着手した、宋響学園の専属スーパーヒーロー『セイントカイダー』の設計パーツよ」
俺は達城の発した言葉に、疑問を感じた。
普通、専属ヒーローってのは企業のイメージアップに使われる場合がほとんどだ。
学校に専属ヒーローが付くなんて、聞いたことがない。
「宋響学園は私立校よ。教育を商売にしている企業の一つと捉えれば、問題ないでしょう? 『ヒーロー』というコンテンツの幅を広げる、試験的なプロジェクトと言っていいわ。……この学園自体、桜田家の私物のようなものだし」
そんな感想が既に顔に出ていたのか、達城は俺の胸中をあっさり看破した。
「そうそう……さっき達城朝香と名乗りはしたけど、つい去年までは桜田っていう性だったのよ」
「桜田? ――って、まさか舞帆の……?」
「ふふ、いつも娘がお世話になってるわね」
この女に呼び出されてから、驚きの連鎖だ。
彼女のプロポーションは母
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