暁 〜小説投稿サイト〜
落ちこぼれの成り上がり 〜劣等生の俺は、学園最強のスーパーヒーロー〜
本編 生裁戦士セイントカイダー
第6話 両手に花……?
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俺が目を閉じてパスタを頂く瞬間に、あの量の唐辛子を仕込んだというわけか。使いすぎだろう……。
「ひ、酷いですよ! 船越さんが何をしたんですか!?」
「ふん、あなたに尻尾振ってハァハァ鼻息荒くしてるから、天罰が下ったのよ」
心配そうに水を差し出してくれる平中とは対照的に、舞帆はそっぽを向いて顔を合わせようともしない。
「だいたい、さっきから船越さんに嫌がらせばっかり! そんなにこの人が嫌いなら関わらなけりゃいいじゃないですか!」
「ち、違うわ! 嫌ってなんかない!」
「じゃあアレですか? 他の女の子と一緒にいるのが気に食わないかまってちゃんなんですか!? そうだとしても、こんな酷いことしていい言い訳にはならないと思います!」
「そ、それも違う! 私はただ――」
会ってまだ数時間しか経ってない二人は、早速いがみ合い。
舞帆が何かを叫ぼうとして、言い淀んでいた時だった。
△
俺の携帯が着信音を鳴らし、二人の会話を阻害した。
一触即発の空気の中で発せられただけあって、視線が著しく俺に集中してくる。
「あー……ゴホン、えーと、もしもし」
白々しさを滲ませつつ、俺は電話に出ることにした。
この空気をごまかす好機になればいいが……。
『大路郎! コンピュータに反応が出たわ! バッファルダよ!』
――どうやら、ごまかすどころかデートにすらならなくなったようだ。
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