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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic20-B幕間〜Great Healer〜
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・・。少し休ませてあげたかったのよ」

マイスターの頭を優しく撫でるゼフィランサスさん。でも「みんな、マイスターの帰りを待ってます」そう伝える。フォルセティだってきっと、パパの助けを待ってる。ゼフィランサスさんがキッと睨みつけてきた。

「たった・・・たった数時間で、ルシルは4%の複製物を消失したの。4%よ! 人数で言えば3022人! 術技で言えば約1万! 武装で言えば2911個! 大損害よ! エグリゴリを救うためじゃないのに!」

「でもそれがマイスターの意思だった!」

「それでも姉として、弟がこれ以上苦しむのを黙って見ていられない!」

「・・・だけど・・・」

アイリだってマイスターが苦しむのは嫌だよ。キュッと握り拳を作ってゼフィランサスさんを見下ろしてると、「ありがとう、ゼフィ姉様」マイスターがゆっくりと目を開けて、そう漏らした。

「マイスター!」「ルシル!」

「俺、行かないと・・・。みんなが待っている・・・」

上半身を起そうとするマイスターだったけど、「待って!」ゼフィランサスさんが肩を掴んでやめさせた。

「もうやめよう? あなたはエグリゴリとの闘いに集中しよう?」

「そうはいきません。今の戦いが、エグリゴリとの戦いに繋がるのです。・・・お心遣いありがとうございます、ゼフィ姉様。俺は・・・目を覚まします」

ポロポロ涙を零すゼフィランサスさんの両頬に手を添えて、親指で涙を拭ったマイスターが微笑んだ。ゼフィランサスさんは目を伏せて「どうしても?」って訊くと、「どうしても、です」マイスターは力強く答えた。

「・・・判った。現実へとお帰りなさい、ルシル。・・・ああもう、ホントお姉ちゃんの言うことを聴かなくなっちゃって。お姉ちゃん、さびしい」

マイスターの肩から手を離したゼフィランサスさん。マイスターは改めて上半身を起こして、「アイリも、約束を果たしてくれてありがとうな」立ち上がった後にアイリの頭を撫でてくれた。

「うんっ?」

「ゼフィ姉様。・・・いってきます!」

「はぁ・・・。いってらっしゃい、ルシル。しっかりね。アイリも、弟をよろしくね」

「ヤー! この命に代えましてもマイスターをお護りします!」

ゼフィランサスさんはアイリの頭も撫でてくれた。そしてアイリとマイスターの足元に銀色に輝くアースガルド魔法陣が展開された。

「あ、最後に! ルシル、あなたが複製能力を具現するための権限。誰かがそれを使って、勝手に具現を行ってる。今はまだ、あなたが気付かないような低ランクなおかげで記憶の消失は免れてるけど、最悪ハイランクな何かを具現でもされてしまったら・・・!」

視界が銀色に満ちる前にゼフィランサスさんからそんな報告があった。マイスターは「レーゼフェ
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