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艦隊これくしょん 災厄に魅入られし少女
プロローグ3 絶望に染まる艦娘
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『災厄』を沈めることだな」

大車提督はそう言い残すと、すぐに大広間を出ていってしまった。その後ろを金剛がついていく。
二人が大広間から出ていった後、『災厄』こと防空棲姫と戦わなけれならないという恐怖に泣き崩れる艦娘が現れてきた。その中に夕立もいた。

「……夕立、まだ…沈みたくない……!」

夕立が恐怖に染まった表情で泣きじゃくりながら榛名にそう言ってくる。榛名は夕立を抱きしめて言った。

「大丈夫です。夕立ちゃんは絶対に沈めさせません。榛名が絶対に護ります」

榛名がそう言うと、夕立が榛名の身体に顔を埋めて嗚咽を漏らし始める。
そんな榛名達を含めた艦娘達の様子を見ていた大淀が悔しそうな表情を滲ませながら言った。

「……今から、奇襲作戦の概要をお伝えします」


………
……



深海棲艦への奇襲作戦が発令してから数時間後、榛名達は南方海域の海上にて、作戦目標である深海棲艦を発見、交戦していた。深海棲艦の中には撃沈対象となっている防空棲姫の他に『南方棲鬼』、『戦艦棲姫』と鬼・姫級が三体、その他にイロハ級もいた。
艦娘達が深海棲艦を発見したときは深海棲艦は艦娘達を迎撃するために準備の途中だったらしく、陣形をまだ組めていなかった。そのためかなりの数の深海棲艦を撃沈することができたが、加賀と瑞鶴、そして軽空母が放つ艦載機は全て防空棲姫によって撃墜されているため、制空権を確保することができずにいた。
また、防空棲姫以外にも南方棲鬼と戦艦棲姫がいるため、こちらの艦娘もかなりの数が中破や大破、そして轟沈させられていた。それでも、いつもに比べたら深海棲艦をかなり押すことができていた。

「加賀さん!艦載機が残り三本しかありません!」
「ウチらもや!艦載機が残り十枚くらいしかあらへん!」

艦載機を発艦させている瑞鶴と龍驤が焦ったように加賀にそう言う。それを聞いた加賀が艦載機を発艦させながら言った。

「艦載機を撃墜されないようにしながら防空棲姫を動かせないようにしなさい!アレが動けば私達が沈められるわよ!」
「無茶言うなぁ〜」

加賀の言葉に龍驤が苦笑いしながらそう言いつつも、残り少ない艦載機を発艦させる。瑞鶴も残り少ない艦載機を発艦させた。
そんな中、榛名は防空棲姫の様子がおかしいことに気がついた。先ほど五十鈴を殴り飛ばしてから別の艦娘に向かって高角砲を放っていたが、近づいてきた重巡ネ級が指差した方向を見て、突然慌てだした。そして南方棲鬼に一度近づき、ものすごい速度で離れ始めたのだ。それと同時に南方棲鬼や戦艦棲姫の砲撃が激しくなった。

(一体どうしたのでしょうか………?)

深海棲艦達の突然の行動が気になった榛名は、防空棲姫が
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