第一部:ゲート 開けり
第三偵察隊 初遭遇する
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るのもあってただ犠牲を顧みずに、
任務達成のために行動しているのだ。
そして仕掛けられていた罠とは、例えばベトナム戦争時のベトコンの様に地面に落とし穴を掘り、
その中に糞まみれの斜めに切って火であぶり固くした竹やりを備え付けて置いたり、ちょうど足の位置に引っかかるようにセットされた大きな蔓に引っかかると、サイドから竹やりが埋め込まれた丸太が振り子の様に振り落とされて吹き飛ばそうとし、そして如何にも何かが埋まっていそうな周りとは違った色をしている地面があるので、
オークたちがそれを避けた先の地面に本命の地雷を埋めていたりと、人間が古今東西考えてきた様々なブービートラップが森の中に仕掛けていたのだ。
流石に短い時間の中での作業を強いられたので本来とは違い四割の損害しか与えることはできなかったが、それでも300体ほどの死傷者を出すことに成功した。
そしてこれらのトラップで足止めしている間に同時並行で展開していたエルフたちの準備が終わり、
照準を定め終えた者から次々と矢を放つ。ロビンもこの頃になると愛用の祈りの弓(イー・バウ)を活用し始め、弓の腕前に定評のあるエルフたちまでもが唖然とする凄腕を披露していく。こうして次々と飛来してくる弓矢が盾や鎧の隙間を貫くので、それが刺さったオークたちは転倒したり膝をついたりしていく。特に彼の放った矢尻には毒が仕込まれているので、標的の筋肉を強制的に麻痺させる効果を発揮してダウンさせるのに絶大な威力を発揮する。
次々と出来上がるオークとウルク=ハイの死体は次第に積み上げられる程になるが、それでもオークたちは果敢に前へと進む。ワイバーンたちも妨害してくる触手の隙を見て援護を行い、奴らの放った火炎弾や保有する弩から放たれる矢で何人かのエルフに死傷者が生じる。お返しに援軍の獣人たちの放つ銃弾が羽や胴体を穿ち、
大きな風穴を幾つも作って肉塊へと変えていく。
銃弾と悲鳴が奏でる戦場音楽に、新たな音楽が加わろうとしていた。オークの部隊に多くの死傷者を出したことで陣形が崩れた個所が出てきたので、そこを起点にどんどん隊列を乱そうと珍しくロビンが飛び出したのだ。
基本的に現代の狙撃兵の様に、遠距離からの射撃と罠の発動に徹することが多い彼だが、生前は敵の背後からナイフで襲い掛かり殺すなど徒手格闘を行った経験が一応あるので、
オークたちの注意をエルフたちではなく自分一人に惹きつけるために、前へと接近して近接戦を強いたのだ。
「腐ってもオレはサーヴァントなんでね。アンタらみたいなやられ役に容易く討ち取られるほど弱くないぜ。ほら、どんどんかかってきな!
森でのゲリラ戦なら、ここはオレのホームグラウンドだ」
彼は両手に刃渡り25cm程のサバイバルナイフを持ち、オークた
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