暁 〜小説投稿サイト〜
ゲート 代行者かく戦えり
第一部:ゲート 開けり
第三偵察隊 初遭遇する
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治療活動に励んでおり、倉田などオタクな連中はちゃっかりと作業中に生のエルフを見つめ興奮し、ファンタジー世界の産物と思っていた存在が現実に登場して触れ合えることで麻薬をきめたようにハイテンションとなっている。
流石にオタクに厳しいクリちゃんこと栗林やソープの目があるので、作業をサボって触れ合おうと試みる馬鹿はいない。


何故治療活動に勤しんでいるのかというと、当初は先の「銀座事件」においてサーヴァントを率いていた件のマスターと思わしき仮面の男に接触を試みていたのだが、まずロビンに「あ〜、あんたら今はマスターの邪魔をしない方が良いとオレは思うぞ。ああやって血を拭っている時に下手に話しかけると、罵詈雑言をぶつけてくるから大人しくしていた方が良いぞ」と告げ、獣人たちも銃火器を突き付けてそれに同調する素振りを見せて下手な真似をすると射殺される雰囲気を発してきたので、彼がその作業を終わらせるまでに何かして時間を潰すためにこの活動を行っているのだ。


この活動のおかげで、幸運にも第3偵察隊はコアンの森に暮らすエルフたちと接触することができ、
彼らから様々な有益な情報を仕入れることに成功した。その情報は以下の通りである。

・この特地は現在、
数か月前に異世界からやって来た「黒王軍」を名乗る化け物集団によって、このフォルマート大陸の覇権国家であった「帝国」は大規模な侵略を受け、治安は非常に悪化して各地で山賊や盗賊が出現し、そして黒王軍の襲撃で安全な場所などほぼ存在しない。
自警団を結成しなければ次の日には皆殺しにされているか、
奴隷となって売られるかのどちらかなのだから。

・また、同じころに異世界からやってきた「カルデア」を名乗る連中によって、
反帝国・黒王軍を掲げた「自由の民」という亜人中心の組織が結成されて両社と対立しており、この二つの異世界からやってきた勢力によって既に帝国は国土の50%を占領されていて、現在進行形でどんどん侵略が進められてこのままだと消滅する勢い。そして残った両者がそのままこの大陸の覇権を巡り争うだろう。

・「帝国」は人間至上主義を掲げているので亜人を迫害し、
中小国を恫喝したりと過去散々な行いを行っていたので、
この国へ戦いを挑んだ「自由の民」にこれ等の怨みを持つ連中がどんどん加わり、帝国の勢力範囲を奪取して自分たちの勢力範囲へと納め、
小さな武装勢力から今や立派な国家へと成長している。

・当初は三すくみの関係だったが、黒王軍と自由の民が積極的に帝国への攻勢を強めたので帝国は弱体化し、今ではほぼ瀕死の病人同然の国力しか保持していない。そしてかの国が弱体化すると、両者は攻勢を次第に弱めて逆に陣地の構築などに取り組んで今では停滞している。
どうやら聞くところによると、何かしらの大規模な構成の準備
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