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ゲーム風スキルは異世界最強なんだよ!・ω・`)ノ
29話「犬さんと、追い詰められたゴブリン達」
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ポル将軍は――とても苛立っているようだ。
空のガラス瓶で、近くにいた部下を殴りつけ叫んでいる。当然、ガラス瓶は割れた。
部下は頭から血を流して、地面に倒れているが、ナポルは気にしなかった。

「たかが獣人ごときに、何を手こずっている!
それでも貴様らは栄えあるナポル前衛集団なのか!」

……いや、歴史がある騎士団みたいなセリフだけど、略奪共同体って傭兵団みたいなものだろう?
歴史が浅いのに、『栄えある』って発言は失笑物だと思う。
部下はたくさんいても、人望は無さそうだ……と言いたいが、精鋭部隊を預かるだけあって、理不尽な現実を部下に許容させるカリスマ性があるようだ。

「俺はオグド閣下に約束したのだ!
一週間で道を確保し!獣人を売り飛ばすとな!
俺達は死んでもいいから成功しなければいけない!そのためなら命を惜しむな!
男なら命を捨てろ!」

「で、ですが……!
神出鬼没な獣人たちは、卑劣にも遠くから投石してきたり、荷車を狙撃して焼いたり、上級指揮官を中心に殺しまわっていて、全く接近してくる気配を見せてこないのです!
ひたすら遠距離からの狙撃に徹しています!明らかに部隊内にスパイが浸透しており、敵軍に情報を与えて大変です!
もう、指揮官が次々と交代して、うんざりした顔で昇格を断る兵士まで出る始末――ぱぎゃ!」

ゴブリンな部下がガラス瓶で殴られた。
当然、殴ったのはナポルだ。
こんな奴が上司だったら、僕は逃亡兵か、味方殺しをする自信がある……尻尾が付いてないし……。

「貴様は馬鹿か!異種族同士での殺し合いにスパイが要る訳がないだろ!
ゴブリン同士での戦争じゃあるまいし!疑心暗鬼になるネタをばら蒔くな!
もっと知恵を使え!俺のようにな!」

「は、はぁ……?」

「奴らの守りたいものは何だ?それを考えろ」

「恐らく、ゴブン街道を行った先にある獣人の村だと思われます。
しかし、どう考えても7日以上先の場所にありますし、寸断されたゴブン街道のあっちこっちに串刺し状態のゴブリンの死体があるらしくて……それらを焼かないと、腐敗した遺体から疫病が発生しま――ぎゃ!」

また、部下さんがガラス瓶で殴られて気絶した。
酒が入ったままの瓶だったから、テント内にアルコール臭が漂っている。
ナポルは部下が気絶したのも構わずに言葉を続けている。

「全く構わんっ!
疫病で俺たちが壊滅しても一向に構わん!
死ぬのが怖くて戦争なんかやっていられるか!
要は獣人どもの村を攻める事が大事なのだ!
そうすれば、数が少ない獣人どもは守勢へと回り、妨害工作をやっている暇はなくなる!
ブラッドイーター!」

ナポルはテントの片隅で、刀剣の手入れをしている危ない奴に声をかけた。
コイツがいるせいで、僕
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