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ゲーム風スキルは異世界最強なんだよ!・ω・`)ノ
26話「犬さんと、ジューシーな馬刺し」
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る訳にはいかず、僕はモグモグと口を動かし、馬肉を咀嚼する。

『生肉食べちゃう犬さん』
『愛妻生肉だお』
『生肉文化は……食中毒の危険性があるから止めた方が良いと思う訳だが……?』

「ワァン様、お味はどうかな?」

「……ほどよく柔らかくてジューシー?
馬肉って焼かなくても美味しいんだな……。
脂が常温で溶けて、うまひ?」

『馬と美味いをかけて、うまひ、とな?』
『異世界どころか、外国でも通用しないコメディセンスだな……うむ』

正直、今まで生肉がこんなに美味しい物だとは思わなかった。
基本、どこの文化圏でも生肉は危なすぎて、煮たり、焼いたりして食べるだけに。
遊牧民辺りは、新鮮な羊の生肉を食べて、ビタミンを摂取する風習があるらしいが、獣人は平原地帯に来た途端、数の暴力で潰され続けてきた歴史を持つだけに、僕には生肉の良さがイマイチ分からん。
生でも美味しい肉なら……火で炙った方がもっと美味しいだろ……

「生肉は馬が一番美味しいかもしれないよー、えへへへ」

なんて事だ。僕が生肉を美味しいと言ったせいで、目の前の狐娘が調子に乗っている。
こうなったら、モーニャンの大きな尻尾を掴んでモフモフしながら、説教するしかない。

「いや、肉は火であぶってから食べような?」

「えー!?でも、馬の場合は生の方が美味しいよ!?」

「いや、いくら胃が丈夫でも食中毒になったら大変だから――うぉ!」

レンジャースキルが、後方からの攻撃を察知したから僕は回避した。
真上を通り過ぎたのは、紙製のハリセンである。
持ち主は当然、怒りで頭を真っ赤にしている猫娘のナズニャンだ。無駄に胸が大きい。

「なんてアホな事をしとるんやー!
訓練された軍馬は1頭で金貨3000枚くらいの価値があるんやでー!
勿体無いー!ほんま勿体無いー!」

「いや、全滅させるつもりで攻撃したから無理。
それに敵軍の財産だから、僕たちの損失はゼロだし――」

「金貨3000枚の価値わかるんか!?
たくさん食べ物を食えて、米の酒も買えてウハウハやで?!
それを50頭も殺して馬肉とかアホか!
金貨15万枚も無駄にしてどうするんや!」

瞬時に計算するとはしゅごい。
だが、僕にだって反論はある。

「あのさ、ナズニャン。どっちみっち……盛大に交通インフラ壊したから、連れていけないぞ?
馬って、まともに道がない場所だと、足を挫いて運用できないし……」

「もったないー!ほんま勿体無いー!
戦争って浪費が多すぎるやろー!
金貨15万枚もあったら、贅沢品を大量に買えて美味しいのにー!」

「いや、戦争終わったら美味しい商売の話をするから、我慢して待っていってくれ。
それに略奪品を大量に村に運んだから、それ
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