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IS 輝き続ける光
情熱の女
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「……すぅぅぅはぁぁぁ……」

深く深呼吸をするごとに増していくこの感覚は酷く久しい物だった、師に禁止されある一点に至るまで入ってはならぬと言われた極地。全身を突き抜けているこの浮遊感と心地が良い快楽の海に体が沈んでいくのが感じられる、このが自分の本性なのかもしれないと一時うんざりしたものだが認めてしまえば楽になってしまう。

「すぅぅぅぅぅ……」

ある一点とはストレスの限界点。ギリギリまでため込み一気に放出した時それは実力以上のものを発揮させると師は言った。それは真実だ、器がでかい袋が弾ける寸前にまで溜め込まれたストレスは人間という器に入り切らぬ溢れかえる量、それを僅かな穴から放出してみろ、あらゆる物を無に還す。

―――アッハハハハハハハ!!!!ハハハハハハッ!!!!

木霊する声が耳を劈く、自分の声なのに酷く煩く黙れとさえ思うが止められない。こんな快感で得られた幸せに笑わずにいられる物か。

「全くもって気ぃん持ちええのう!!溜めに溜め込んだらばったら発散すぅのがええ!いけんで〜、いけんよ〜?今の(おい)はまめでな、ぶちなべっぴんさん言うても加減出来んじゃけ」
「ひぃ、ひぃぃ……!!」
「何かいな、今更怖いって言っちょーか?」
「閃輝君その当たりにしてあげたら?もう、既に無力な敗残兵よ。それと、また爺様の口調が出てるわよ?」
「おっともう癖なもんでな。じなくそな事するべくすったーは、叩くしかない……ってまた出ちまったな」

もうと小さく微笑みつつ閃輝の汗を拭きとる咲夜、その表情は酷く柔らかで可憐な物。その場には酷く似合わない。

「ほんでこのゴミは如何するよ咲夜さん」
「そうねぇ……普段なら食用行きかしら……?でもここは違うし……サード、本社に連絡して手を回すように言って」
『承知いたしました』

二人が会話しているのはIS学園のアリーナ、ISを用いた戦いや訓練に使われる広い敷地。観戦するための席もありここで試合が起きればお祭り騒ぎでも起こる、そんなアリーナを一組の男女が支配していた。鍛えられた肉体がはっきりと浮き出る黒いボディスーツを纏った霧雨 閃輝の背後には訓練機として学園に配備されているISを纏った女が6名ほどいるが訓練機は最早訓練には使えど、摸擬戦と言った戦いにはもう使えぬ物となっていた。

咲夜の策略、としか言いようがない。この場の6名の女は全員が女尊男卑主義者、男でありISを動かした閃輝を良く思わず学園から追い出そうと思っていた連中だ。一時的にとはいえセブンの催眠音波で精神の安定を生んだがそれでも積み重なったストレスは何れ何かを引き金に飛ぶ。それを未然に防ぐ為に咲夜は主に3年と2年で強い女尊男卑思想の生徒を呼び出し閃輝と戦わせた、いやストレス解消の道具とした。

「それで気分晴れ
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