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IS 輝き続ける光
情熱の女
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たかしら」
「嗚呼勿論。良い気分……存分に暴れられた、これで気分が晴れなきゃおかしい、そぎゃんもんよ」
「また出てるわよ?まだ興奮冷めやらずって感じね」
「おっと。いい加減抑えんと、師匠に怒られるわな。師匠のきっつぅ方言を聞いてるうちに移っちまったよ」

最早戦いですらない、蹂躙。圧倒的一方的な蹂躙。武器を一切使わず素手で敵を沈めた、振ってくる剣を掴み取り圧し折り、放ってくる弾丸を掴み取り投げ返して銃を壊し逃げ回る敵を笑いながら地面に突き刺す。傍から見ていた咲夜すらその一方的な蹂躙に僅かな興奮を感じた。愛する閃輝が喜んでくれていると感じ取った女としての喜びを。

「ん〜んぅ〜良い気分だ、風呂上がりにキンキン冷えた水を飲み干して月を眺めた時ぐらいに気分が良い……。セブン、音声データは取ってあるよな?」
『無論だバディ。既に本社に転送済みだ』
完璧(パァフェクトゥ)だバディ!!」
『感謝の極みと言っておこう』
「ほんじゃこのじがない小娘、放置して行こう」
「ええ」

その場を去っていく閃輝と咲夜、その背後で唯々震えるしかない女子生徒たち。彼女らの脳裏に焼き付いている恐怖は永久に消えない、神と妖怪に指示を仰いだ人間ともいえぬ人間の力は平凡な人間には化け物にしか見えない。もう、この学園ではやっていけないだろうしやっていく気すら失せるだろう。狂気すら生ぬるい笑みを浮かべて、どこか訛っていて鋭い言葉を吐き捨てて此方へと唯々進みながら蹂躙するあの男を……。

この日、3年生二名と2年生四名が学園を去らざるを得なくなった。精神を病み部屋に篭り続けた結果退学処分となった、後に自殺を図ろうとしたがファンタジスタ本社が手配した精神病院に入れられたという。だが肝心の要因となった二人はそんな事知らぬ、この世界の人間がどうなろうと知ったこっちゃない。敵意を向いたのならば叩き潰す、ただそれだけなのだから。

「本当に凄いわね、いちって間違えた。霧雨 閃輝」
「見てたのか鈴」
「そりゃあね、噂の幻想の地の人間の力を見られるんだから居たに決まってるでしょ」

愉快そうに笑っている、表情から汲み取れる感情は喜びと愉快。本当に嬉しそうに笑っている、栗色の髪を靡かせながら近寄ってくる小柄な少女。中国の国家代表候補生にして中国の四つの神の血をその身に流している女、凰 鈴音。

「私も混ざりたかったなぁ、アンタと戦いとかじゃなくてああいう手合い私大嫌いだから」
「中国の妖怪って妙に良い性格っていうか正々堂々を好むのよね。朱雀を妖怪って言っていいのか謎だけど」
「日本的には幻獣ってイメージですからね朱雀って」
「そう大したもんじゃないわよ、唯の火がついてる鳥よ」
「仮にも四神っちゅうがいなもんじゃないん〜だ?」
「まあ確かに四神って言われてる
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