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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第242話 ボス第2戦目
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え? どーいうこと??」

 ユウキは、リュウキの話を聞いて、意味がよく判ってない様だった。でも、意味深に笑うリュウキを見て、何かはある。と言う事は理解できたが……、その《何か》が凄く気になった様だ。

「とりあえず、BOSSとの第1ラウンドを終えた後で、な? 後で教えるよ。今はこっちに集中しよう」
「わぷっ……っ! えへへ、そーだね」

 45度に、頭を傾けて不思議がってる、ユウキの頭をリュウキは軽く撫でた。位置的に程よい高さであり、今までのユウキの見てきた印象……、落ち着きがあまりなく、いつも笑顔で楽しそう。天真爛漫さ。その事から、ユウキは、リュウキにとっても、何処となく、世話の焼ける妹を持った気分になった様だった。

 リュウキには、兄弟姉妹はいないから……新たに芽生えた感情に、少しだけ頬が緩む思いだった。

 でも―――、そんなリュウキにとっては喜ばしい事でも、やっぱり そんな姿を見てしまえば、頬が緩む〜ではなく、膨らませてしまうメンバーもいたりする。

「むー……」
「もー、ユウったら………ずるいなぁ」

 本当に楽しそうにしてるから、邪見する事は出来ないけれど、それでも、この程度くらいなら良いだろう、とちょっぴり嫉妬オーラを向けている某歌姫と剣聖だった。

 そして、全員が改めてボス部屋の扉の前へと集合したその時、リュウキは、後方へと振り返り、言った。

「……たまには、自力で挑戦をしてみれば良いんじゃないか? 情報収集を含めた全てがボス攻略だと言えるが、オレは、それは(・・・)完全に他力本願だと思うがな。……恰好良いとは言えないぞ」

 誰に対しての言葉なのかは、最早言うまでもないだろう。
 ただ、仲間達の中で、リュウキの言葉を聞いていた者は、誰もおらず ただただ、目の前の大きな扉……、この層のボス戦へと向けて、気合を入れていたのだから。

 リュウキは、踵を返すと、皆の元へと足早に駆け寄った。その後ろ姿を……、恨めしそうに睨む者達(・・)を置き去りにして。














〜第27層 ボス部屋〜


 その大きな扉を勢いよく開いたのは、ジュンとテッチ。
 そして、殆ど同時に全員がそれぞれの武器を手に後を追いかけた。身体で覚えているフォーメーションを取り、武器を音高く構えたのとほぼ同時に、部屋の中央に粗削りの巨大なポリゴン塊が立て続けに湧き出てくる。黒いキューブ上のそれらは、衝撃音を発して大まかな人型へと合体し――みるみる内に情報量を増していき、完全にボスモンスターが実体化した。

 その姿は、身の丈4~5mはあろうかと言う黒い巨人。筋骨たくましい胴体から、二つの頭、そして四本の腕を生やし、それぞれの手に凶悪なフォルムの鈍器が握られていた
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