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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「シュテル・スタークス」
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かは分かりません……直感的に運命の相手だと感じているのでしょうか。
 そういうことなら非科学的ですが……一応納得は出来ます。というより、そうでなければ説明が付きません。自分で言うのもなんですが、私は自制心に関して人よりも優れていると自負しています。にも関わらず、ショウのことになるとそれが外れそうになってしまうのですから。
 いや、この言い方は正しくはありませんね。これまでの過去を振り返ると、別に言う必要がないことを言ってしまったり、ちょっかいを出すような真似を何度もしてしまっているのですから。
 このことを冷静に分析すれば、私は好きな子に意地悪したくなるタイプということに……これは少し違うかもしれませんね。ショウだけでなく、ショウの周りの人間にもしていましたから。しかし、嫉妬からやっていたのだとすればまた話が変わって……

「……考えるのはやめましょう」

 今いくら考えてもこの答えは出そうにありません。というか、今はそんなことよりもやることがあるのです。そう遠くない未来にショウがここに来るのですから。
 ショウがここに来たら告白……ほ、本当に告白するのですか。確かにするつもりで呼び出しはしましたが、毎年のようにバレンタインにチョコは渡しているわけで。告白をしなければ今年もこれまでと同じように終わるだけです。そうすればまた1年彼の隣に居られる……

「…………何を弱気になっているのですか」

 告白すると決めて呼び出したのにそれを決行しないどころか、あまつさえまた1年隣に居られる? そんな甘えは許されない。いえ存在していません。何故ならば今日何もしなければ、私の大切な親友が……ディアーチェがショウに想いを告げると言ったのですから。
 ディアーチェ・K・クローディア。自分の世界に閉じこもっていた私に外の世界の素晴らしさを教えてくれ、導いてくれるように接してくれた私にとっての王。そして、かけがえのない友……故に今日の結果がどう転ぶにしてもあの日の出来事は忘れることはできないでしょう。

『シュテル……貴様はいつまで自分に嘘を吐くつもりなのだ?』
『何のことです?』
『惚けるな。貴様、ショウのことが好きなのであろう?』

 普段と変わらない口調で放たれた問いでしたが、ディアーチェの目には確信の光があった。心の隅の隅に追いやっていた感情でさえ見透かしているようで私は……

『……まさかディアーチェからそのような言葉が出るとは驚きです』
『そのような御託は良い。我の質問に答えよ』
『今日はずいぶんと強引ですね。まあ構いませんが……今の質問の答えですが、答えはイエスですよ。付き合いも長くなっていますし、同じ仕事をしているパートナーですから』

 と、思わずいつものようにはぐらかすような返事をした。私は知っていたから。ディ
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