暁 〜小説投稿サイト〜
「学校、変える」
自分の家
第1話 引っ越し
[1/2]

前書き [1] 最後 [2]次話
「行先は?」
「あってら小学校」
「あってら小学校?」
「そう、あってら小学校」
「変な学校名」
「そこに幼なじみの真衣ちゃんがいるらしいわ」
「真衣があんな変な学校名の学校に通っているの?」
「しょうがないじゃない。ああゆう小学校しか、周辺になかったらね」

ガタン ゴトン ガタン   キー!
「〇〇駅ー、〇〇駅ー、お出口は右側ですー」

アナウンスの声がよーく聞こえてくる。
「ついに着いたわ。この町が〇〇駅よ」

ウチ、香奈美。窓侘香奈美。

今さっきはお母さんとお父さんと妹の紅音で行先の話をしていたところ。
「あってら小学校」なんて、変な名前の学校に通うことになって少しショック。なんならもっとど派手な学校名に通いたかった。

は〜あ。
何か、憂鬱・・・。
家がアパートで、ウチはその1階。だから2階がうるさい。
ちょうど真上は6人兄弟の家族がいるらしい。今はお遊び中・・・なのかも。

「おっ母〜さ〜ん」
「何よ香奈美」
「何よりも2階がうるさい」

お母さんは我慢しろというが、ウチには我慢できない。

「来月七夕なんだから。短冊に、2階の音が慣れるようにしたいって書けばいいじゃない」
「赤ちゃんっぽすぎなーい?」
お母さんは笑った。

「ウチはそんな事反対しますわ」
「あら、そう。じゃーあー、サンタさんに我慢強くなれるものを下さいって、頼めば?」

頼みたくない。

「このお母さん変よ、どうかしている」
「こうゆうのを言うからお母さんのことを思い出すのよ」
「あなたのお母さんなんて、どうでもいいわ」
「ウフフ、香奈美は面白いわー」

妙にお母さんの言っていることのほうが面白い。
少し面倒やけど。

「何よ」
「面白いのよ。香奈美が」
「そっちこそ変なこと言うじゃない。仕返しするよ」
「だったらお母さんを捕まえてみー。小学校の頃から足が超早かったのよ。上等じゃない」

仕返しの意味が、この人にはわかっていない。

「ウチだって持久走1位だったんだもん」
「それは毎年?」
「・・・」
「お母さんは毎年1位だったわよ〜」
「でも暴力はこっちの方が強いよ」
「それは、お母さんを捕まえてからのことでしょう?捕まえられなかったら意味ないわ」

なんか、うるさい。
2階もうるさい。
お母さんもうるさい。
ウチはうるさくはない。

ただ、お父さんと紅音の応援もうるさい。

この町は

うるさい町、
って感じの町。

「始めー」

ピーーーーーーー!

ここからも、うるさい。
何なら学校の方もうるさそう。
先生もうるさそう。
真衣もうるさくなっている・・・のかも。

まあいいや。
面白そうな学校だし。


前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ