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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十二話 久しぶりの休暇です。
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。
「ありがとう。」
カロリーネ皇女殿下が体を起こして少し気恥ずかしそうに言った。
「ううん、大丈夫よ。みっともないところを見せちゃったな。あなたこそ疲れてないの?」
「大丈夫ですよ。」
アルフレートはふとテーブルの隅に置かれているフェザーン系新聞社の発行した日刊新聞を取り上げた。そこには帝国の内戦が終結したこと、ローエングラム伯なるものが元帥になった旨の記載が簡潔に記されていた。帝国の情報は基本的にフェザーンを通じてこちらに伝わることとなる。そのため主観的な見地が入り込んでいるため、それを排除するのに苦労はするが、情報は情報だった。また、同盟軍内部でも帝国の内乱の話はいたるところで話題になっていたが、ラインハルト・フォン・ローエングラムについてはその名前を知る人はそれほど多くはなかった。
あるいは、ラインハルト・フォン・ミューゼル大将という名前であれば人々は思い出しただろう。つい先日自由惑星同盟にやってきた帝国使節の一員である若き大将を。ただ、自由惑星同盟の情報部では既にラインハルト・フォン・ミューゼル大将とラインハルト・フォン・ローエングラム元帥が同一人物であることを把握しており、力量は不明ながらも20歳の若さで元帥にまで上り詰めた人物についてさらなる情報収集を開始していたのである。むろん、情報部の事実上のトップが転生者であるシャロンである以上それは容易な事であったが。
帝国が内乱に突入したことは二人にとって驚きだった。原作ではアムリッツア以降に発生するものだったからだ。とはいえ、未だ第五次イゼルローン要塞攻略戦までしか行われていない事、さらに要塞建設という原作になかった事態が侵攻していることを考えると、この世界での歴史の軸はいささか異なってきたのではないかと二人は思っていた。だが、大枠は変わっていなかったようだ。少なくともローエングラム伯は元帥になり、正規艦隊の半数を指揮下に統率することになったとみていいだろう。この時二人が千里眼の持ち主で有ればラインハルトの背後にいる存在を知って驚愕したかもしれないが、それはこの時点では無理な話というべきだった。
「ついにローエングラム伯が元帥になった・・・・。」
アルフレートは新聞をつかむ両手に力を入れた。カロリーネ皇女殿下もアルフレートのつぶやきを聞いて青ざめている。この意味するところを正確に理解しているのは同盟広しと言えども二人、そして二人にとって未だ謎の転生者だけだろう。
「ローエングラム元帥はこっちに来ると思う?」
カロリーネ皇女殿下がアルフレートを見上げた。
「来るでしょうね。間違いなく。」
「勝てると思う?」
単なる確認ではなく、そうであってほしいという願いが綺麗な量の瞳に満ち溢れていた。
「それは何とも・・・・。」
「覚えてる?私たち、ウィトゲンシュティン中将を迎え
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