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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十二話 久しぶりの休暇です。
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生者の一人であり、イルーナ・フォン・ヴァンクラフト上級大将の教え子である。堅実かつ謙虚な性格の持ち主であり普段はあまり表だって出ようとはしないが、前世においては騎士団bQとして実働部隊総司令官の地位に就き、こと守勢に関しては驚嘆すべき粘り強さをもって戦うことができる。彼女は行政にも長じており、軍政方面からもローエングラム元帥府を支えるうる一員の一人となるであろう。

 ティアナ・フォン・ローメルド中将は前世における転生者の一人であり、前世ではビッテンフェルト並の破壊力とミッターマイヤー並の機動力を有する第三空挺師団を指揮して常に陣頭にあった。苛烈な攻め方は彼女の性格を反映しているとよく評されている。軍事にやや傾倒する面が強いものの、全体の戦局を見渡せる眼も兼ね備えており、常にフィオーナの側にあって彼女を支えてきた一人でもある。
 


「しいっ!」
フィオーナが注意すると同時に、ティアナが口を閉じた。ラインハルトが話し出したのである。
「この年末年始、卿らは充分に英気を養なったかと思う。年が明けてなお、自由惑星同盟との間にはまだ半年余の和平期間があるが、卿等がそれに慢心することなく、常に艦隊及び将兵の練度向上に努め、日々の軍務に精励することを期待する。」
ラインハルトは麾下の諸提督を見まわし、短い訓示を述べて、新年の行事を終えた。後はお決まりの「プロージット!」と共にグラスを干して、元帥府全体での新年会がにぎやかに催されたのである。

他方――。
 自由惑星同盟では、帝国との和平が決まったことを受けて、少なくとも1年間の平穏がもたらされることとなり、同盟のほぼ全市民は久方ぶりのゆっくりした新年をそれぞれの家族のもとで過ごすことができたのである。

 だが、和平条約締結直後から、この年末年始にかけて、ささやかながら水面下で異常事態発生していた。
 同盟有数の恒星間輸送会社会長のピート・モス氏が突然の心臓発作で死亡。軍の元大将でハンス・ケルトマン氏が急性の脳出血で死亡。現閣僚で情報副委員長であるアラン・ラズデル氏が休暇中に海で溺死。そして、軍の補給総責任者であるシンクレア・セレブレッゼ大将の片腕だったイレーヌ・サン・ピエトルデ少将が肝炎ウイルスに感染し、合併症を患って死亡。このほか十名が相次いで死亡している。

 彼らはあのテロの黒幕であったのである。むろん、これらの要因は悉くシャロンであり、彼女が手を尽くして死亡させていったのは言うまでもない。シャロンはティファニーらと独自に調べを進めた結果、これらの人々がサイオキシン麻薬の流通に大きく関与していたことを突き止めたのだった。ハンス・ケルトマン元大将が総元締であり、参謀総長としてピート・モス氏がいたのであるが、シャロンは草でも刈り取るようにしてこれらの人々を悉く殺しつくしたのであ
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