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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
三十一話 刹那の妙技
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「あぁ、うん。こちらこそ初めまして。ノーヴェ・ナカジマです。……そっか、貴女がライノの従姉さんの」
納得したように言うノーヴェに、不意にヴィクトーリアが少し困ったような顔で言う。
「その節は本当にいつも従弟がお世話になっております……ああいう気質の子ですので、色々とご迷惑をおかけしてるのでは……」
「んー、あー、いやいや。チビの練習を見てくれたりもするし、IMの情報もくれる。こっちも助かってるよ。世話になってるのはお互いさまかな」
笑いながらそんなことを言うノーヴェに、どこか安心したようにヴィクトーリアも微笑みを返した。ノーヴェの視線が、隣の少女に向く。
「それで、そっちの子が……」
「あ、はい!ジークリンデ・エレミアいいます!その、この前は、本当に色々と、すみませんでした……」
「ううん、そのことはもう良いって。スパーリングを受けてくれたのは此奴にとっては良い経験になっただろうし、クラナも、色々衝撃的だったけど、良い出会いだったって言ってるし、な?」
「あ、はい」
いきなり話を振られて間の抜けた答えを返すクラナに苦笑しつつ、ノーヴェはヴィクターを見返す。
「それにしても、今日は、どうして?ジークリンデ選手はまだだけど……ヴィクトーリア選手は、次の週末も試合あるだろ?」
「いえその、ジークが、どうしてもクラナさんの試合を見に来たいというので……」
「ヴィ、ヴィクター!」
困ったように笑って言う彼女に、焦ったようにジークが返す、自分が言い出したことを知られるのが恥ずかしかったのかもしれない。その様子を見て、クラナが苦笑しながら頬を掻いた。
「あー、えっと……すみません、あんまりカッコいい試合じゃなくて……」
「え?ううん、そんなことない。クラナ君凄く楽しそうやったし、相手の子も強くて、いい試合やったよ?見てるみんなも、見応えあった〜って」
「あ、ありがとうございます……」
自分の試合をほめられたのが久々な所為か妙に照れくさく、クラナは少し顔を紅くして頬を掻く。その様子に気を良くしたのか、ジークは微笑みながら続けた。
「とりあえず、これだけ言いたかったんよ。まだもう一試合あるけど、ひとまず、一勝やから。おめでとう、次も頑張ってな」
「はいっ。頑張ります」
その言葉に、クラナは力強くうなづく。その目にもう照れはなく、真っすぐにジークの目を見ていた。まるで曇りのない、黒い瞳だ。
「っ、うん!楽しみにしてるよ〜」
「それじゃあ、私達はこれで、お時間を取らせてごめんなさい。クラナさん」
「いえ。ありがとうございました」
礼をして、去っていく二人を見送ると、ノーヴェが言った。
「さて、次のお客さんだぞ」
「え?」
────
「はぁ……びっくりしたぁ」
「?どうしたのジーク?顔が朱
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