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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
22話『聖なる破壊者』
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!」

「放せ! あいつ、ふざけやがって! ぶっ飛ばしてやる!」

「いや、だから冷静になれと……」

「四季、お前だって知っているだろう!? あれは、あの剣技は、オレが……オレ達が最初に千冬姉に習った『真剣』の技だった……」

「悪い、忘れた」

 そう言って四季は一夏を後方にいるシャルロットへと投げ渡す。

「一夏!?」

「少し頭を冷やせ、一兄。……でないと」


「こいつっ!!!」


 その声が聞こえたほうへと視線を向けると、其処には何時の間にアリーナの中にいた秋八が黒式を纏ってVTシステムと戦っていた。
 だが、相手のVTシステムに使われているのは織斑千冬……過去の世界大会の優勝者のデータだ。辛うじてVTシステムの剣を受け止めている秋八だったが、次第に圧倒されていく。

「エネルギーがあっても、ああなるぞ」

 『何やってるんだ、あいつは?』と言う心境でVTシステムと戦っている秋八を眺めていた。

「あ、ああ」

「……彼、何しに来たのかな……? どう見ても相手になって無い様に見えるんだけど……」

「さあ」

 そう言って四季は再びVTシステムへと視線を向ける。……そもそも、あの頃は殆ど束の所に遊びに行っていた為に技を教えられた経験も二人に比べて少なく、寧ろ“仲間”達や詩乃と出会った記憶の方が強い。

「だけど、あれは」

「……わが師は言っていた。剣は振るう物であり、振るわれる物では無い、と。それはシステムだって同様だ……」

「……それって……」

「人の命を奪う武器の重さは常に忘れるな……それを忘れた瞬間から、技は暴力へと変わる」

 七星天剣流の技を持ってして成したい目的は一つ、詩乃を守る事だ。だが、その為に持つ武器は彼女を苦しませている物と同じく容易く命を奪える物。だからこそ忘れない……大切な人を己が苦しめないためにも、暴力の剣を振るわない為に。
 四季の言葉に一夏は思わず言葉を失ってしまう。そんな一夏を他所に四季はブレードを構え、

「剣、忍風雷爆火、山!」

 初めて唱える七星天剣流の精神統一の言葉。完全に冷静さを取り戻した四季はヴレイブのデュアルアイの奥から目の前に居る相手を見据える。

「七星天剣流……五峰四季、参る!」









「くっ……どうなっているんだ!?」

 ラウラのISに組み込まれているVTシステム等秋八にとって汚名を返上するための踏み台に過ぎなかったはずだ。
 四季の存在でIS学園では今までとは違い最低の評価しか与えられていない。アリーナに乱入してきた不明機を撃破した四季とは違い簡単に負けた役立たず。代表決定戦でもまぐれ勝ちしか出来ない無能。

(そんな事はアイツが……四季が
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