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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
22話『聖なる破壊者』
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ースターを全開にしての一閃がVTシステムの持つ『雪片』とぶつかり合い、互いに弾き飛ばしあう。

(この程度か……オレは!? 違うだろう!!!)

 過去のデータ程度も超えられない己が『勇者』等と名乗れるわけが無い。そう己を鼓舞しブースターの出力を落とさずに弾かれた以上に距離を詰めながら、弾かれた勢いのまま一回転した一閃をVTシステムへと叩き付ける。

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」

 とっさに放った一撃……技も何も無い本能的に放った反撃だが上手くは行った様子だ。

「七星天剣流……回羅旋……」


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」


 回羅旋斬による追撃を放とうとした時、一夏が乱入してくる。だが、その特攻も避けられて逆に斬り飛ばされる。

「っ!? 一兄っ!?」

 尚も向かっていこうとする一夏を四季は慌てて止める。先ほど突っ込んでいった一夏の姿に冷静になったのも有るが、

「放せ、四季! あれは千冬姉の剣だ。千冬姉だけの物なんだよ!」

「……いや、少しは冷静に話してほしいんだけどな……」

 一夏の言葉を聞いてVTシステムへと視線を向ける。……確かに相手の剣は『過去』の千冬の技だ。

「それに、デュノア。一兄もそうだけど、残念ながらお前達は戦うな」

「なっ!? どう言う意味だよ!?」

「SEの残量を確認した方がいいだろう。零落白夜とシールドバンカーで殆ど削られたんじゃないのか?」

「くっ……」

 四季の指摘に頭が冷えたのか、悔しげな声を一夏は上げる。四季の一撃さえ無ければシャルロットのラファールのエネルギーを譲渡すれば武器だけの展開で一撃分程度のエネルギーは確保できるだろうが、残念ながら殆どのSEが削られてしまっている。

 なにより、

「また前回の代表戦のような事がないとも限らないんだ……最低限ISを展開できるようにしておいたほうが良い」

 主に冷静になった部分で四季は獣騎士ベルガ・ダラスの襲撃を警戒している。
 あの時は助けに現われた流星の騎士団とデュナスモンの手助けで勝利出来たものの、一人では一夏達も含めて皆殺しになっていた危険がある相手である以上、次も勝利できるとは断言できない。
 また敵が新しい刺客を送ってこないとも限らない。VTシステムを倒した後を見計らって現れたら、対処のしようが無い。
 まして、どんな敵が現れるか分からない状況を考えると、最低限の生命維持が期待できるISまで無くなっては、確実に一夏やシャルロットでは生命の危険がある。本来は対戦相手の一夏に任せるのが筋だろうが、後の事を警戒すると戦うべきは十分に戦える余力のある己がすべきだろうと判断した。

「そんな事!?」

「悪いけど、あれはオレが倒すっ
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