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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
22話『聖なる破壊者』
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る唯一の同胞にさえ侮蔑の念を抱いていた。強大な力を持ちながら誰かに使われるだけの人形でしかない劣った人形だと。

 ラウラの過去を見据えながら再びそれは己の作られた意味を再認識する。

 肉体は失った。力も勝者となった愚かな人形である同胞が手にした。真なる存在になれず亡骸も愚かな同胞の操者と敵対する者に利用された結果……意識だけが拾われた。

(力が欲しい)

『願うか……? 汝、自らの変革を望むか……? より強い力を欲するか……?』

「寄越せ! 唯一無二の絶対を! 比類なき最強を!?」

 VTシステムの声に答えるラウラ。織斑一夏にも……千冬を否定している五峰四季を絶対に敗北させる力を。彼女の中にある絶対的な『力』の象徴を。

「空っぽの私など、全てお前にくれてやる! だから、力を……比類なき最強を、唯一無二の力を…………私に寄越せ!」

 ラウラの慟哭にも似た叫びが響く。そんなラウラをVTシステムとの違う何かが掴む。

『良いだろう、貴様等を寄越せ……我が復活の贄として』

 漆黒の巨人の全身に文字の様な物が光、ガンダムタイプに似た漆黒の巨人……否、機兵が告げる。

「な、なんだ、貴様は!?」

『貴様の全てと引き換えにくれてやろう……この世界の天地を作り返し神の如き力を。我が復活の生贄として! 我が名はルーンレックス、『聖機兵ルーンレックス』』

「う……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

 巨大な影に……絶対に抗えない化け物に飲み込まれていくラウラの心の刻まれた感情は一つ……『恐怖』だった。



 Damage Level …………D.
 Mind Condition …………Uplift.
 Certification …………Clear.



 そんな彼女を他所に機体に積まれているシステムは動き出していく。


 《Valkyrie Trace System》……boot.


 当然ながら単なるプログラムは己の中にある……機兼極まりないものの存在など知りはしない。








「過去の千冬の姿か……」

 その姿は何度も脳裏に思い浮かべ、己の敵として剣を振って来た相手。千冬が第一回モンド・グロッソに優勝した時は興味など湧かなかった。……その試合を初めて観たのは太一達に出会うよりも前……初めて詩乃の為の勇者になると誓ったときだろう。

 千冬の雄姿は四季にとってそれを決意した時の詩乃の姿を連想させる。

「丁度良い……イメージトレーニングだけじゃ意味無い……何処までオレが強くなったのか、確かめさせてもらう!」

 シールドを収納し、ブレードを構えながらVTシステムへと向かう。IS学園側からの通信はカット、ブ
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