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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十一話 決着の時です。
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ゃろうが、アレーナ、お前たちの力もあったことも大きいのではないかな?」
「ええ、その通りです。おじい様。私たちは何としてもラインハルトを支えるって、守り抜くって、決めたんです。今更それを隠そうとも思わないわ。」
「よいよい。それでこそお前らしい。」
おじいさまはそういってまたお笑いになった。しまったなぁ。昼行燈だのなんだのってちょっとバカにしていたことを心底後悔しているわ。やっぱり年の功よね〜。それとも天網恢恢疎にして漏らさずってやつ?どっちでもいいけれど、いずれにしてもごまかしは聞かないってことか。

おじいさまは私の肩を軽くたたくと、部屋を出ていった。でっぷりしている割にその足取りはまだしっかりしているけれど、その背中はなんだか中身スカスカのパンのようでちょっと頼りなかった。軍務尚書っていう荷物を下ろしたから?それとも拠り所がなくなって気落ちしているから?おじいさまは何もおっしゃってくれないから、どういう心境か私にはわからない。

おじい様ごめんね。でもね、私たちはラインハルト、そしてキルヒアイス、アンネローゼを守り抜くって決めているの。これからもそうよ。

だから利用できるものは何でも利用するの。それが私のスタンスだから。

回想から意識が戻ると、あぁ、だいぶ雪がおさまってきたわね。私の部屋からはうっすらと雪化粧をしたノイエ・サンスーシが遠くに見える。今頃ラインハルト、キルヒアイス、そしてイルーナたちがあそこにスタンバイしてる頃合いかな。

ラインハルト。あなたの背中、そして両肩にはたくさんの人の思いが、希望が乗っているわ。それは眼には見えないし、たぶん多くの人々が自覚すらしていないものだけれど、でも、あなたはそれを背負って歩き続けなくちゃならない。お姉様を取り戻しただけで「ハイ、サヨウナラ。」なんて言うのは許さないからね。だからがっかりさせないで。元帥になったからといってそこで道は終わらないんだから。

あなたが本当に歩かなくちゃならない道はこれから始まるんだから・・・。





 ノイエ・サンスーシ 黒真珠の間 控室――。
ラインハルト、キルヒアイス、そしてイルーナ、フィオーナ、ティアナが彼の傍らに立っていた。正装したラインハルトは席に座り、キルヒアイスたちは傍らに立っている。
「残念です。アレーナ姉上がいてくださったら、そして姉上がいてくださったら、私には何も言うことはないのですが。」
「アレーナには後であなたから話を聞かせてやるといいわ。この式典の後アンネローゼには会えるのだし。それにしても・・・・。」
イルーナは一瞬目をしばたたかせ、不意に横を向いた。
「イルーナ姉上?」
『教官?』
「イルーナ様?」
これにはラインハルトだけでなくフィオーナ、ティアナ、キルヒアイスも驚いたらしい。

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