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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十一話 決着の時です。
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で一つの問題が生じた。

それは他ならぬサビーネ・フォン・リッテンハイムの処遇である。リッテンハイム侯の娘であるサビーネであるから、当然処分の対象となるだろうと誰もが思った。イルーナとアレーナらはそのことを覚悟していたし、なんとかしてサビーネを守ろうと四方八方に手を伸ばし始めていた。

ところが、案に相違してサビーネは処刑を免れたのである。理由はリッテンハイム侯の種ではなかったというものだ。

これについては証人が多数いた。サビーネの父親はゲオルク・フォン・アルテンシュベルク侯爵という代々帝室に近い家系であり、フリードリヒ4世即位にも骨を折った人物だった。その功績に免じてサビーネだけはリッテンハイム侯一門ではなく、アルテンシュベルク一門として処刑リストから免れたのだった。

ブランデンブルク侯爵跡目争いにも決着がついた。エリーゼ・フォン・ブランデンブルクはリッテンハイム星系本星にいたが、勝ちに乗じて殺到降下してきた帝国軍本隊に捕縛され、ブラウンシュヴァイク公爵の立ち合いの即決裁判の下騒乱罪を企てたとして自殺を言い渡され、味方していた一門そのほかの者と服毒自殺を遂げた。ヘルマン・フォン・ブランデンブルクが侯爵として当主になったのだが、これとてブラウンシュヴァイク公爵の傀儡であることは一目瞭然であった。


バイエルン候エーバルト、ブリュッヘル伯爵は主要な生き残りとしてとらえられていた。前財務尚書のカストロプ公爵もカストロプ星系で既に逮捕されている。彼らに加えて、内務尚書メッテルニヒ伯爵、司法尚書ナッサウ伯爵は宮廷での役職と貴族籍はく奪の上、農奴階級に落とされ、一族もろとも辺境に追放となったのだった。
 もっともカストロプ公爵はその途上で輸送船もろとも海賊に襲撃され、爆沈させられている。これが海賊によるものなのか、はたまた何者かの真意によるものなのか、それははっきりとはわからない。


 リッテンハイム侯に味方した貴族1700余人は悉くその領地を没収され、あるいは減俸され、農奴階級に落とされるなどされた。一門の使用人などを加えると数十万人が栄華から奈落の底に突き落とされたのである。
 これによって、ブラウンシュヴァイク公爵一門、そしてブラウンシュヴァイク公爵に味方した貴族らはますます肥え太ったが、他方これに従事した将兵たちには通り一辺倒の恩賞しか与えられなかったため、次第にブラウンシュヴァイク公爵らへの不満が高まっていった。
 
 ただ、ラインハルトにとって一つ良いことがあった。バイエルン候ら軍の上層部が抜けたため、麾下の諸提督らが昇進したのだが、彼自身も皇帝フリードリヒ4世の計らいによって元帥に昇進することが決まったのである。これには訳がある。ミュッケンベルガー元帥は主席元帥としての名誉称号を帯び、伯爵の地位を得ることとなっ
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