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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十一話 決着の時です。
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侯、私が殿を務めます。候はいち早くこの戦場を離脱なさって、再起をおはかりください。』
バイエルン候エーバルトは淡々とそう言ったが、再起など図れるものではないことは彼が一番よく知っていたかもしれない。何しろ主だった将帥やリッテンハイム一門は悉く戦死、あるいは侯爵艦隊から逃亡を図り始めているからだ。
「こ、後方より大艦隊が出現!!数、およそ8万隻!!」
オペレーターの絶叫が艦橋の空気を凍らせた。
「ロ、ローエングラム上級大将の別働艦隊です!!逃亡しようとする艦艇は、こ、悉く撃破され、あるいは降伏を、よ、余儀なくされております!!」
敵は半包囲体制を敷いて後方を扼し、逃げる艦艇を片っ端から撃破あるいは降伏に至らしめているという。フィオーナ艦隊はラインハルト艦隊の到着を見届けるや、艦隊を鮮やかに転進させ、戦線をスライドさせてブラウンシュヴァイク公爵の本隊及びミュッケンベルガー元帥本隊の一部と協力して、バイエルン候エーバルト艦隊と激しく戦っていた。
「閣下!!」
リッテンハイム侯はディッテンダルグ中将の叱責に等しい呼びかけに呆然とするばかりだった。
(貴族とはこんなものなのか!!??)
ディッテンダルグ中将は戦慄すら覚えていた。彼も貴族なのだが、リッテンハイム侯爵は大貴族の長として長年君臨してきた人物である。その人物がこうも醜態をさらけ出して動かなくなってしまうとは・・・・。
(いや、バイエルン候エーバルト様の方がずっとご立派ではないか!このような負け戦になっても、候をお逃がし申し上げようと最後の最後まで奮戦なさっておられる!やはりリッテンハイム侯とは器が違う!!では、その器の差とは何だ!?家柄か?本人の力量なのか?それともこれも劣悪遺伝子によるものなのか?家柄に関係なく劣悪遺伝子は発生するというものなのか?それならば・・・・。)
ディッテンダルグ中将の考えは多少曲解的ではあるが、今の帝国の政治体制に潜む裏側の真実の一片を掘り当てようとしていた。もう少し彼が思考していればその本筋にたどり着けたかもしれない。
だが、時はそれを許さなかった。勝ち誇った敵艦隊がいよいよリッテンハイム侯爵の護衛艦隊にまで殺到してきたのである。
「戦艦シャンバーグ接近!!こちらに砲撃を加えてきます!!」
オペレーターが絶叫したのである。
「応戦せよ!!」
艦長が叫んだ。2隻の戦艦は至近距離にまで接近し撃ちあいを続けた。中性子ビーム砲がそれぞれのシールドにはじかれ、それる。だが、リッテンハイム侯爵の旗艦オストマルクの出力が敵艦を上回った。至近距離で発射されたビーム砲が敵のシールドを打ち破り、大爆発を起こしたシャンバーグが宇宙の塵の仲間入りを果たしたのである。
「続いて、戦艦ツェーレンドルフ!!発砲してきます!!」
「撃ち返せ!!」
艦長以下が声をからして
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