115話 亡霊2
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あったけど今はそうじゃない。
ていうかククールって言われてたほどなんかあるわけじゃないし。すごく真面目、酒場で酒を飲んでることが全くないとかそうじゃなくて、切り替えがうまくて絶対に羽目を外さない大人って感じ。顔はもちろんだけどかっこいいよね、うん。私はこうはなれないよ。
「それならすごく騎士らしいってこと?」
「違うのよ、もっとわかりやすい例ならクラビウス王かしら」
「ダンディー」
「そうじゃないわ」
うーん。すぐそこにいる感じだし、見た方が早いかなぁ。戦うことになりそうだと本能が警笛を鳴らしているし。魔法を使ってくるなら対策しとかないとなぁ。ともかく自分にマホバリア。ほかのみんなは私ほど弱くないし自力で頑張って欲しい。
いそいそと氷の盾と鋼の盾を取り出し見比べ、氷の盾を選択。要らなそうならさっさとしまっちゃえばいいや。
すっかり魔物との戦いで魔力を消費してしまったらしいエルトの魔法の聖水一気飲みなんて珍しいものを見、ククールが飲んでいるのはもう水分補給並によく目にするなぁ、いつもありがとうと思いつつ。
ていうか、この気配どう考えても人間どころか「生きている」とは思えないんだけど邪悪じゃないし、だからっていいわけでもない。なんだろうなぁ?
・・・・
亡霊の一撃に吹っ飛ぶゲルダさん。落ち方を見るにたいした怪我はなさそうだ。ヤンガスの様子を見るとやっぱり落ち着かない感じ。下手に触れたら何されるかわからないけど……。とりあえず端に寄せておく?え、報復が怖い?……そう。まぁ、大丈夫かな。
ヤンガスが恐る恐ると言った感じで彼女にベホイミをかける。それで目に見える傷が塞がったから大丈夫だよね。
早速すごく楽しそうに剣を引き抜いたトウカを抑え、ククールが相手の攻撃は相当強そうだと思ったみたいでスクルトを唱える。それを見ていたゼシカはトウカ、僕、ヤンガスと順々にバイキルトを唱えてくれる。
対する亡霊……名前はキャプテン・クロウとかいうらしい……は読めない表情でこちらを見ているような、見ていないような。こっちから話しかけなきゃ動けないのかな?
そして挑んだ僕らには、しょっぱなから凍てつく波動とかいう洗礼が待ち受けていたんだけどさ。補助効果が消えたのは痛いけど、この手の魔法のプロの中のプロであるククールはすかさず唱え直してくれたし。
とはいえ食らった瞬間の、やっと広い空間に出て槍を使えるようになった僕からしたらその手とか剣とかを広げたモーションなんてただの隙なんだよ。
だから大したダメージも通らないけどさ、槍で突き通す、というか。どんと向こうに突き飛ばす感じで近寄らせなかったらいいよね。槍は突いてなんぼのものだよ。
よろめいた隙に紫の光を帯びたトウカが下から
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