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夜空の武偵
Ammo12。俺の妹達と祖父が常識人なはずがない!
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い訳? 見苦しいよ、にいにぃ?」

「……ジョウジョウシャクヨウの余地はありませんが、弁解の機会くらいは与えましょう。なんですか?」

おおっ! 7歳児なのに随分と難しい言葉を知ってるな。優秀な妹を持ってお兄ちゃん嬉しいぞー。
だが惜しいな。正しくは情緒酌量(ジョウジョウシャクリョウ)だ。

「えっと……だなぁ。……さすがにクマちゃんとにゃんこはないな、と。
いやー……似合ってるけどさぁ」

俺の言葉にバッとスカートを抑える妹達。
うんうん、照れた顔も可愛いなー。

「……クマさん、可愛いくないですか?」

顔を真っ赤にして恥じらう桜。
それに引き換え……。

「にいにぃ……どこ、みてんの?」

橘花はプルプルと怒りに震えた。あちゃー、やりすぎたか。相手の注意を他所に向けさせる名案だと思ったんだが。

「いや、この位置からだと丸見えで……決して覗きたくて覗いたわけでは」

「私のぱんちゅ、見たくないの!」

「お兄ちゃんのバカーーー!!!」

ええ?? なんで俺、妹のパンツ見たくないって言っただけで怒られてんの??
内心ツッコミを入れていると、パシャッと顔面に水をかけられ、そして電撃が直撃し、ビリビリ、と電流が迸る。

A、水と電気が合わさったらどうなるか?

Q、感電死します。(普通なら)

……今この時だけ、感謝する。
普通の人間じゃなくなってること、に。

____ギィィィンッ!

発生した水蒸気が晴れると、ピンピンと立つ俺を見て驚愕した表情を浮かべる桜と橘花の姿があった。そんなありえないものを見るような表情は止めて! お兄ちゃん、悲しいぞ。というか。
……今の技、受けたの俺じゃなきゃ死んでんぞ?

「え? 今……何したんですか?」

「にいにぃ……それ、何?」

橘花の視線は俺の体に向いていた。拘束されているはずの手足。しかし、今やその手足は膨らんでいた。拘束具(手錠)は膨らみに耐え切れずに破損してしまっている。高圧電流を受けたことによって俺の筋肉は『刺激』され、『膨張』したのだ。
『雷神モード』、タイプ『執金剛神(ヴァジュラパーニ)』。
その姿はまさに金剛力士像そのもの。ま、ただ筋肉が膨張した姿なんだけど。
『刺激され膨張した筋肉はいかなる攻撃をも受け付けない強靭な鎧となる』とは爺ちゃんの弁。
筋繊維の『硬化』化。
『筋形質多重症』なんて厄介な体質を抱えた俺の一族が生み出した秘伝の技。
もっとも、爺ちゃん達は高圧電流を受けなくても自在に『硬化』できるのだが。
やっぱりあの人達は凄いなぁ、なんて思う。
俺はまだ電流による刺激がなければできないからな。
それにこれは意識を集中させなければできない。
不意打ちや反射的には発動
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