第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#34
星魔の絶戦 千変VS星の白金U〜Heart Of Connect〜
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が、
「はやく治して帰って来いよ!」
ドアが閉まる最後の最後、涙ぐみながらこちらに向かってそう叫んだ。
そうだ、しっかりしなくちゃ、お姉さんなんだから。
何の為に此処にいるのか、誰の為に此処に来たのか、
一番大切な事を忘れちゃいけない。
「聖 光 の 運 命」
先刻と同一人物とは想えない、毅然とした声が静寂に響いた。
空間を歪める音を発して、即座に現れるスタンド。
宿主の瞳を映したように、舞い散る光は凛然として気高い。
「上手くいくかどうか、解りません。
でも、このまま放っておけば、
アノ花に中の人達がみんな食べられちゃいます。
残りの4つも同じコト。なら――ッ!」
一か八かの賭け、戦闘の熟練者なら絶対選ばない無謀。
しかし戦いの素人であるが故に、あらゆる制約に縛られず
度外れた発想へと少女は至る。
『聖 光 爆 裂 弾』
意を決して、小さくとも強い覚悟と共に発した言葉。
握った拳に集束する光、だが流法はすぐ放たれず、
眩い光を称えたまま3分の秒 読 みと共に膨張していく。
(このまま、カウントダウンぎりぎりまで、状態を維持して待ちます。
そして3分ギリギリで撃って “もう一度” 能力を発動させれば……!)
そう、撃たれた攻撃を 「時間差」 で発動出来る
『聖 光 の 運 命』 の能力ならば、
上乗せ都合 “6分ぶん” の時間差強化も 「理論上は」 可能となるはず。
成長に乏しい彼女のスタンドも、このような 「裏技的」 使い方をすれば、
瞬間的にはスタープラチナ、否、それ以上の破壊力を生み出すコトも可能となる。
あくまで、 “成功すれば” だが。
結果のリターンが大きい分だけ、生じるリスクもまた高い。
一歩タイミングを誤れば、また目論見が外れれば、
宿した流法が自分の腕で炸裂してしまい跡形もなくなる、
少女自身も無事では済まない。
一流の遣い手でも怯むリスクの高い方法を、
少女は躊躇なく堂々と実行した。
気弱で臆病な彼女からは想像もつかない、
恐怖で感情が麻痺しているのではと錯覚する姿だった。
しかし、そうではない。
気弱で臆病で在るという心情は、大切なナニカを失いたくない
という心理から発するもの。
その事実を明確に認識するなら、自身の傷は恐怖の対象ではなくなる。
誰だって同じだから、その身を犠牲にしても、護りたい存在があるから。
そのコトに、普通の人間も、スタンド使いも、ましてや紅世の徒も関係ない。
遠い、或いは異なる未来、過去、現在。
何ら特別な力など持たないのに、
余りにも圧倒的
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