第19話 復讐の途上で
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)と客間で待っていた。
(何はともあれ会ってくれそうですが、一体どのような反応をするか予測が付きませんね)
マルギッテが藤村邸を訪れたのは、夕方頃にフランク中将からの連絡を受けての事だった。
衛宮士郎の内定調査を有給を使って勝手にしに来た、フィーネとリザとの定期連絡が途絶えたと、テルマたちが白状したのだ。
因みに内定調査の発案者はフィーネである事も解った。あくまでもリザやテルマや、他の猟犬部隊の不満を抑えるための措置だったことも吐いたのだ。
(あの2人が遅れを取るとは余程の事なのでしょうが、今回の件の元々の発端は私にもありますからあまり攻められませんが・・・。下手を打てばクリスお嬢様の護衛を継続できなくなる可能性がありますね)
そんな危惧を抱き始めた時に、丁度扉が開いて誰も伴わずに雷画だけが入って来た。
「すまんの、待たせてしまって」
「いえ、此方も事前に連絡も無しに押し掛けたも同然でしたので」
「まあ、そうじゃの。しかもこんな夜分遅くの時間に来るのも非常識じゃしの」
「・・・・・・・・・・・・」
「「っ!」」
歯に着せぬ雷画の嫌味にマルギッテは黙って耐えるが、共に居る部下の内の2人は思わず雷画を睨み付ける。
「何じゃその眼は?それが礼を軽んじて来た者達の態度か?駒の躾が成っておらんな」
「弁えなさい、お前達。部下が失礼しました」
「今のは独り言じゃぞ?此処にはおらぬフランク・フリードリヒに向けての。それに儂が言っておるのはお主自身の事も含めてじゃからの?マルギッテ・エーベルバッハ」
「・・・・・・そちらの件につきましては本当に申し訳ありませんでした」
蒸し返された事にもめげず、只々頭を下げ続ける。
この訪問の件は部下のしりぬぐいも同然で、クリスの護衛についても関わる重大事項である為に、何時もの態度を控え続けていく。
そのマルギッテの態度に自分達の立場を認識させた事を確認した雷画は、取りあえずこの件はもうやめる。
「ふぅ。それで今晩はなに用じゃ?」
「それは、その・・・・・・」
確かな理由をあって来たのだが、どう切り出そうか迷うマルギッテに対して雷画が先制口撃を仕掛ける。
「フィーネ・ベルクマンとリザ・ブリンカーの安否であれば、士郎の家で保護しとるぞ」
「っ!?」
「「「「「ッッッ!!」」」」」
まさかの爆弾発言に、6人とも驚きを隠せずにいた。
しかし彼女たちの驚き様に雷画は一切頓着せずに続ける。
「お前さんたちの用があの娘達だと言うのは把握しておるわい。じゃが、彼女たちを今すぐお主らの下に返す事は出来ん」
「「「ッ!!」」」
「「何をっ!?」」
「理由をお伺いしても?」
雷
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