ピースウォーカー・前
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かしいと思い、そちらの方を見て大体の状況を把握した。
「うわぁ〜そう来るかぁ……やってくれるじゃないか、ポー子爵。まさかオリジナルの高町なのはをサヘラントロプスの生体ユニットに使ってたなんて、どこのグレイズ・アインだっつぅの!」
「(あんなものを作って喜ぶか、変態どもが!!)」
「誤解のないように言っておくけど、あれはボク達じゃなくてスカルフェイスの発案だよ……」
「そもそもワタシ達ヴァランシアにとって、オリジナル・なのはの利用価値は既に無くなっていたの……」
「私のオリジナルに利用価値が無いって、どういう意味? ヴァンパイアにするつもりなら、オリジナルもクローンも関係ない気がするけど?」
「それはその通りだが、あちらの彼女は暗黒物質を使い過ぎたのだ。彼女が全くと言っていいほど休息を取らず、管理局の任務で幾度も戦いに赴き、凄まじい負担が溜まっていたのはキミ達も知っているだろう。魔法だけで戦ってきたのなら、その過労も休息によっていずれは完治できるはずだった。しかし……」
「暗黒物質は違うわ。アンデッドを倒すためにエナジーが必要だったとはいえ、彼女は人の身を蝕む闇の力を頻繁に、かつ過剰なまでに使った。元々月光仔の血が無い以上、その負担は魔法のソレとは比べ物にならない……身体の細胞が崩壊するどころか、遺伝子が傷ついてしまうほどだったの……」
「ストーカー男爵が着目したソルジャー遺伝子があろうと限界はある。4ヶ月前、管理局を利用して彼女の身柄を確保したは良いが、彼女の身体はもうクローンを生み出せないどころか、吸血変異にも耐えられないことがわかった……」
「暗黒物質を注いでも先に肉体が壊れるから、グールにすらなれない。まさに壊れた道具……つまり彼女をクイーンにするのは、もはや不可能と言っていいわ……」
「よって、ボク達の計画は水の泡となるはずだった。だけどそんな時、管理局が密かに生み出していたクローンの存在を知った。そのクローンこそ、キミだ……」
「素質も能力も全て同じ、身体はオリジナルより健康的で万全な状態のクローン。産廃を掴まされた以上、ワタシ達が狙わない理由は無かった……」
「ラジエルが巧妙に隠してたせいで、見つけるまでかなり時間が経った。だけど隠し続けるには限界がある……ボク達はキミがあの病院にいる情報を手に入れ、ライマーが身柄を確保しに向かった。でも……」
「そこに太陽の戦士が世紀末世界からやって来て、アナタを連れて行った……」
という訳で、オリジナルが手元にあるのにクローンを狙った理由は判明した。なのはは自分のオリジナルが身体を酷使し過ぎたせいでターゲットがクローンの自分に向いたということに若干呆れており、フェイトは「もう色々と絡み合い過ぎだよ……」と渋面を見せた。
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