ピースウォーカー・前
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てはやて達は……驚愕する。
まず、サヘラントロプスのコクピットは大人の体格では入れないほどスペースが小さく、有人兵器としては明らかな欠陥である。ゆえにこれを操縦するには子供か遠隔操縦に頼るしかない、普通ならそう考える。そこで、かつてスカルフェイスは“第3の子供”と呼ばれる者の超能力を用い、これを動かしていた。しかしそのせいで別の人物にコントロールを奪われ、自分も瓦礫に埋もれるという皮肉な結末を辿った。
よってスカルフェイスは、前回と違う方法で操縦する必要があると考えた。管理局の技術を用いて彼は、ある方法を導き出した。それは……、
“パイロットの生体ユニット化”。
魔法により自我と思考能力を封印し、人間と機械を接続する機能を搭載させて、コクピットにただのパーツとして組み込む。スカリエッティの作った戦闘機人が人間に機械を融合させたものと表現するならば、スカルフェイスの作ったサヘラントロプスは機械に人間を融合させたもの。主軸となる存在が逆であるわけだ。
そしてはやて達が目にしたのは、コクピットと同化しているシリンダーの中で、無数のコードと接続しながら薬液に浸されている少女の姿。その少女の顔を、はやては知っていた。
サヘラントロプスの生体ユニットにされたのは――――高町なのはだった。
「な!? ど、どういうことや……なんでこんな所になのはちゃんがおんねん!? だって地上には……!?」
全身が凍えるような寒気を感じながら、確認のためにはやてが振り向くと、地上ではポー子爵と交戦中のジャンゴとマキナ、フェイト、そしてなのはの姿があった。
二人のなのは……マキナ達と共に戦っているなのはと、サヘラントロプスの生体ユニットにされているなのは。はやて達はどちらかがプロジェクトFATEによるクローンだと気付きはしたが、頭の方は混乱の極みにあり、攻撃の手が完全に止まってしまった。しかし相手ははやて達の躊躇なぞ一切関係なく、今度はなのはの魔法も含めて怒涛の反撃を繰り出して来た。
「な、なんてこと……! あのなのはちゃんの生命反応は健在だけど、それはあの機体が生命維持装置も兼ねているからだわ……!」
「では下手に攻撃すれば、あの高町を殺しかねない訳か。今は迂闊に攻める時ではないようだ……!」
「しかし先程の攻撃に加え、彼女のリンカーコアから魔法を発動しているとなると、我々でも長くは耐えられないぞ……!」
「クソッ! クソックソックソォッ!! 卑怯な真似しやがって!!」
「それでも……私らが諦めるわけにはいかん! 諦めたら彼女の命を見捨てることになる、だから絶対諦めたらあかん!! とにかく今は耐えるんや!!」
一方でマキナもはやて達の攻撃魔法が全くと言っていいほど発動しなくなったところから何か様子がお
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