ピースウォーカー・前
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トを発射、次元航行艦の中心に大穴をぶち抜いた。
はやて達がその穴を潜り抜けた後、次元航行艦が爆発して四散、墜落した。とりあえずそれは無視し、騎士達はそのまま一気呵成と言わんばかりにサヘラントロプスへ飛翔、攻撃を仕掛けるべく突撃する。相手も人に向けるには明らかに威力過多な機銃を撃ってくるが、それは物陰への退避や高速移動で対処、着実に接近していく。
「もらったぁ! ラケーテンハンマー!!」
一足先に接近に成功したヴィータが、大回転の勢いを利用した一撃を放つ。独楽のように迫るヴィータを迎え撃とうとするサヘラントロプスだが、はやてを含む他の騎士達が迎撃や防御などでそれを阻止し、ヴィータの攻撃を援護。ハンマーの先端がとうとうサヘラントロプスの頭部に届こうとした、その時……。
「んなっ!? 防御魔法ぉ!?」
ミッド式の防御魔法、プロテクション。サヘラントロプスにぶつけるつもりだったハンマーは、桃色に輝くその魔法で防がれていた。この魔法そのものは大して珍しいものではなく、むしろ一般的な基礎魔法の一つといっても過言ではない。しかしヴィータやはやて達が驚いたのは、魔法を発動したのが質量兵器であるからだ。
「魔導炉も搭載していないのに……どうして質量兵器が魔法を? まさか敵はリンカーコアを質量兵器に搭載する技術でも開発したというの!?」
「落ち着けシャマル。いくらメタルギアと言えど、そのような機能はない……いや、普通は出来ないはずだ。恐らく魔導炉ではなく、内部の人間が直接魔法を使ったのだろう」
「よく思い返せばアウターヘブン社のRAYだって、ユーリがデバイスと同じような性能を改造で組み込んだもので、メタルギア単体で魔法は使えないが……やろうと思えば今のと似たような事もできるはずだ」
「要するに、コクピットにいる奴が今の魔法を使ったんだな! トリックさえわかっちまえば驚くほどでもねぇ! 防御魔法ごとぶち抜けばいいだけだ!」
「せやな。でも……まさか、なぁ……?」
今の防御魔法の魔力光が桃色だったことから、はやては何か違和感を感じていたが、それはあり得ないと首を振る。その後、ヴィータとシグナムがコクピットをこじ開けるべくカートリッジ・ロード、ギガントシュラークとシュツルムファルケンの構えに入る。どちらも威力が高く、バリア破壊効果に優れており、防御魔法を突破してダメージを与える状況には適していた。
「轟天爆砕!」
「翔けよ、隼!」
巨大なハンマーに防御魔法を破壊された上に横殴りにされ、追撃として放たれた爆発する矢の直撃を受けて、サヘラントロプスは悲鳴にも聞こえる金属の摩擦音を響かせる。この調子でたたみ掛ければ核発射を食い止められると思った……次の瞬間、サヘラントロプスのコクピットがいきなり開いた。そし
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