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艦隊これくしょん 災厄に魅入られし少女
プロローグ2 護るべきものを知った深海の姫
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ネ、『近イ日ニ艦娘ガ強襲作戦ヲ展開スル』ッテイウ情報ガ入ッテ来テネ」
「ソレデ、コウシテ集マッテ反撃ノ準備ヲ進メテイルノヨ」
「フウン………?」

南方棲鬼と戦艦棲姫の言葉に、防空棲姫は何処か違和感を感じた。
もし艦娘達が本当に防空棲姫達を襲撃するというのなら、絶対に相手に情報が漏れないようにするはずである。しかし、この情報は露骨なまでに防空棲姫達に筒抜けになっていた。そのことが、防空棲姫は腑に落ちなかった。

(コウイウ時、私ガ艦娘ダッタラドウスルカ………)

防空棲姫はその怪しい情報について考え始める。そして、ある一つの考えにたどり着いた。

(………マサカ!)

それは防空棲姫達にとっては最悪な可能性だ。しかし、それ以外では説明がつかない。
そして、こういう時に限って悪い予感は当たりやすくできていた。
偵察機を出していた空母ヲ級の表情が驚愕に染まり、慌てたように南方棲鬼に報告する。それを聞いた南方棲鬼の表情も驚愕に染まった。

「カ、艦娘ガコッチニ向ッテ進行中!?」
「ナンデスッテ?!」

南方棲鬼の言葉を聞いた戦艦棲姫も驚愕する。防空棲姫は二人を見て、苦虫を噛み潰したような表情で言った。

「……ドウヤラ私達ハマンマト罠ニ嵌ッタッテワケネ」
「早ク撤退シタ方ガイインジャナイ?」
「………イエ、モウ遅イワ」

撤退を提案した戦艦棲姫に、南方棲鬼が険しい表情でそう言った。周囲に眼を向けると、防空棲姫達を包囲するように展開している艦娘達がいた。その数は防空棲姫達よりも圧倒的に多かった。

「……コレハモウヤルシカナイヨウネ」

南方棲鬼がそう言って、鎧のような拳を鳴らして構える。戦艦棲姫も同じように構えると、背後に巨人のような艤装『16inch三連装砲』が唸り声をあげながら現れる。

「………サテ、久シブリ二一暴レシマスカ」

防空棲姫はそう言いながら腕を組んで肩を伸ばす。すると、腰に四つの高角砲型の生体ユニットが唸り声をあげ、艦娘達に砲身を向ける。
こうして、防空棲姫達と艦娘達の戦いが始まった。

………
……



防空棲姫達と艦娘達の戦いが始まってから数時間が経過したが、戦いは熾烈を極めていた。艦娘達は制空権を確保しようと多くの艦載機を飛ばしてくるが、その全てを防空棲姫が撃ち落とすため制空権を確保することができずにいた。しかし、戦況は防空棲姫達の方が不利であった。
その原因は幾つかあるが、一番の原因は防空棲姫達が満足のできる準備ができなかったことだ。いくら防空棲姫達が桁外れに強くても、準備ができなければまともに戦うこともできなくなる。
どんな戦いでも、一番肝心なのは『準備』である。しかし
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