暁 〜小説投稿サイト〜
ファンタシースターオンライン2 -銀色を包む琥珀色の星-
第2話 突然の来訪者
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ッ…カツンッ…

アークスシップ管理室へ続く通路を進む1つの人影。その人影は、黒いフードを被っており、ゆっくりと管理室へと向かっていた。その時だ。

「おい、そこお前。止まれ」

1人の警備員が、フードを被った人物を引き止めた。

「ここは関係者以外立ち入り禁止だ」
「……ロビーは…どっち…?」

どうやらフードを被った人物はアークスロビーを探しているらしい。

「ロビーなら反対だ」

警備員にそう言われるとフードを被った人物は反対側を目指す。

「ん?おい待てお前!」

警備員は慌てて、その人物の肩を掴む。

「お前何処から迷い込んだ!ロビーからしか此処へは辿り着けないはずだ!」
「…私は…アークス…ここの…」
「なら尚更迷い込むのは不自然だ!お前怪しいな…アークスカードを見せてみろ!」

アークスカード…それはアークスならば誰もが持っている身分証明書のようなものだ。これを持っていない場合、アークスと証明できない。その人物はアークスカードを警備員に見せる…その瞬間!

ガッ!!

警備員の顔を黒い手のようなものが鷲掴んだ。

「ぐっ!!なん…だ…それは…」

警備員は見てしまう。その黒い腕はフードを被った人物から"生えて"いた。その人物の背中から、その黒い腕は生えていたのだ。黒い腕は鱗に覆われていて、頑丈そうに見えた。黒い腕は警備員を地面から引き離し、更に黒い腕を増やす。その黒い腕には見覚えがある。アークスの敵、ダーカーの一部に似ている。助けを呼ばなくては…。そう思い、警備員は声を出そうとする。

グサッ!!

その音を最後に、警備員が再び声を上げることはなかった。警備員の胸を黒い腕が一突きにしたからだ。心臓を潰され、警備員は息を引き取る。死んだことを確認すると、乱暴に地面に下ろす。

「…おいで…エサの時間ダヨ…」

フードを被った人物はそう言う。すると、色々な種類のダーカーが出現する。そして、警備員の死体を食べ始めた。ダーカーが食事をしている間に、フードを被った人物はそのフードを取り、ロビーがあるほうを見つめ…

「…早く…早くアイタイよ…マスター…」

その少女はそう言い、ロビーがあるほうへと歩み始めた…。
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