第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
恋姫†無双 〜突然の襲撃、怪我の功名?〜
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璃々ぃ!!!!!」
「璃々ッ!!赤兎ッ!!!!」
皆が反応できたのは爆発が起こってからだった。
食堂から食べ物を持ってきた紫苑がそちらの方に駆けだす。
恋もまた、そちらの方を見やり、そして残った装束を踏みつぶした。
「許さない・・・・・・」
皆がうつむく。
だが、すぐに声が聞こえてきた。
「うぉ〜〜〜〜〜。あぶなかった〜〜〜〜〜」
「かった〜〜〜〜〜」
「ワン!!!」
「先の世界で身に付けといて正解だったわ〜〜〜〜〜」
「たわ〜〜〜〜〜〜」
「ワンワン!!!!」
爆心地の煙が晴れ、その場が徐々に見えてくる。
蒔風がひっくり返っており、その頭の上に赤兎が乗り、腕の中では璃々が傷一つ無くボーゼンとしていた。
「り、璃々っ!!!あぁ、ありがとうございます!!!!」
「ガキに死なれちゃ寝覚めが悪いんだ。特に礼はいらんよ」
ビッ!!と蒔風が立ち上がってから左腕の血を払って答えた。
その手の傷は爆弾から璃々たちを守った時の負傷である。
「呂布!!!邪魔が入ったみたいだから、仕切り直そうぜ!!!」
そう言っていまだに戦う気満々の蒔風に、恋が首を振り、こう言った。
「赤兎、助けてくれた。恋、お前の強さは凄くわかった」
「んあ?こんなんじゃだめさな。まだ強くないよ」
そういう蒔風に華琳が訊いた。
「あなたは璃々の命を救った。それでなぜだめなの?」
「そりゃ駄目さ。「命を救う」ってことは「その命が危険に晒された」ってことだ。そんな状況を作り出した時点で、オレの力量不足さ。そもそも、オレがあの男がまだ爆弾持ってたのに気付けりゃこんな事にゃなってなかったし、そんな失敗で評価を得ようとは思ってない」
「だがそんなことを言ってはキリがないのではないのか?」
そう反論する星の言葉に、蒔風が少し残念そうな顔をする。
「そう、確かにキリがない。だがいかんせん、これがオレの正義だからね。無理だとわかっていても・・・・いや、無理だとわかっているからこそ、オレはそれを成し遂げたい。できないって言われることができたら、すげぇじゃん?」
「・・・・・・・・蒔風、いや、舜。ありがとう」
「どうした北郷。急に下の名前で呼んで」
「今の一件で、お前の人となりは十分に分かった。お前にも、オレの事は一刀と呼んでもらいたいんだ。これがオレの、この世界での真名みたいなものだから」
「そいつぁ・・・・・受け取らないわけにはいかないなぁ。よろしくな、一刀!!」
「ああ!!!」
そう言って硬い握手をかわす二人に、他の武将達も集まっていく。
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