第2章:異分子の排除
第38話「お買い物」
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=秋十side=
「...買い物に行くだけなのになんでこんな人数に...。」
「まぁまぁ。皆何か買おうと思ったからさ、ついでだから一緒に行こうって訳だ。」
「それは分かってるんだけど...。」
IS学園のある島から、モノレールで移動中、シャルがそういう。
ちなみに、今いる面子は俺たち二人の他に、桜さん、マドカ、ユーリがいる。
...まぁ、いつもの面子だな。
「...ま、今じゃ同じ会社の人だからいいんだけどさ。」
「しかし、シャルが水着を持ってないのは驚いたな。女子って服とか水着って結構余分に買ったりするんだろ?」
俺たちが買い物に行くきっかけは些細な事だった。
偶々シャルとの会話中に臨海学校の話題になって、水着を持ってない事に気づいたのだ。
...で、俺もついでに買おうと思ったら、それを聞きつけた桜さん達もついてきた...と。
「あー...えっとそれはね...。」
「男として入学してきたのに、女子用の水着を持ってたら不自然だから...だろ?」
「...うん。」
後ろの席で聞いていた桜さんが先に答える。
...なるほど。確かにそうだな。元々不本意とはいえスパイなんだから、当然か。
「...でも、シャルの本国の方の荷物ってうちの会社に届いてるはずじゃ...。」
「それが...実は確かめてみたらちょっときつくって...。」
きつい?...まぁ、少し経ったら成長しててきつい事はあるけど...。
グシャッ!
「ま、マドカさん!?」
「ん?...って、マドカ!?いきなりどうした!?」
ユーリと一緒に座っているマドカの方を見ると、なぜかマドカは飲んでいた紙パック式のジュースを握り潰していた。
「...ね、ねぇ、シャル....きついって、どこが?」
「え?...あの、マドカ?怖いんだけど...。」
「答えて。」
「は、はいぃっ!?」
直視できない怖さを放つマドカがシャルに聞く。
...ん?桜さん、なんでそんな“あっ...(察し”みたいな顔をしてるんだ?
「え、えっと...その...胸が....。」
「......。」
シャルの答えにマドカは無言でシャルの肩を掴む。
...って、滅茶苦茶力入ってないか?あれ。
「いっ...!?痛い!痛いよマドカ!?」
「ぅぅう...!シャルに持たざる者の気持ちなんてわかるもんか!」
「え、えええ...?」
あ、マドカが少し涙声になってる。
「お、大きいのだって苦労してるんだよ?肩こりとか...。」
「持ってる奴は大抵そういうんだよ!うわぁあん!」
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