第1章
旧校舎のディアボロス
第11話 幼馴染み、怒ります!
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堕天使の嘲笑が祭儀場に響く。
「あの世で後悔しなさい。あんなガキと出会ったことを、友達になってしまったことを──」
ドゴォォォッ!
祭儀場に響く衝撃音に、堕天使も、神父たちも、僕と小猫ちゃんも硬直してしまう!
「──黙れって言ったよな?」
見ると、さっきまでアーシアさんが磔にされていた十字架を明日夏くんが殴りつけていた。十字架を見ると、明日夏くんの打ち付けた拳を中心に、亀裂が入っていた。
「至高の堕天使か。確かに至高かもな──薄汚さが」
「なんですって?」
明日夏くんの言葉に、堕天使は僅かに眉をピクつかせる。
「よくもまぁ、ヒトをここまでイラつかせてくれたもんだ・・・・・・おかげで、かえって冷静になれたぜ」
明日夏くんのうちには、激しい憎悪が渦巻いているのは明白だった。普通なら、冷静ではいられないくらいに。だが、明日夏くんは至って冷静そのものだった。
「おまえ、たしかレイナーレって言ったな?」
「下賎な人間風情が、至高の堕天使たる私の名を──」
堕天使が言葉を最後まで口することはできなかった。
明日夏くんがナイフを堕天使に向けて投擲していたから。
「──ッ!?」
堕天使は、慌てて明日夏くんのナイフを避ける。
「ドーナシークたちから、あなたの爆発するナイフのことは聞いているわ!」
「だからどうした?」
「ッ!?」
明日夏くんは、はなっから避けられることを見越していたのか、ナイフを手に堕天使に迫っていた!
「チッ!」
堕天使も、光の槍で反撃しようとする。
そこへ、明日夏くんは、ナイフを堕天使の槍に放った!
ドゴォォォン!
「っ!?」
刹那、明日夏くんのナイフが爆発した!
さっき、堕天使が言っていた爆発するナイフなのだろう。
だが、あんな至近距離で爆発させてしまえば!
現に明日夏くんまでもが、爆炎に巻き込まれてしまっていた!
爆煙から堕天使が翼を羽ばたかせて飛び出てきた。
「また、私に傷を! でも、バカな行いね! あなたと違って、私は傷を治療でき──」
「──Attack」
「っ──がっ!?」
堕天使が爆発でできた傷を治療しようとした瞬間、爆煙から電気を纏った明日夏くんが飛び出て、堕天使の首を握り絞めた!
「どうした? 自分の傷を治療できるんだろう? なら、さっさとやったらどうだ?」
明日夏くんはそう言うが、堕天使は握り絞められた首が苦しいのか、それどころではないといった感じだった。
「・・・・・・は・・・・・・なせ・・・・・・!」
堕天使は光の槍を手にし、それを明日夏くんに突き刺そうとする!
ドゴォッ!
「
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