第1章
旧校舎のディアボロス
第11話 幼馴染み、怒ります!
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にイッセー兄を嘲笑い始める。
怒りが頂点に達したのか、部長が両手に滅びの魔力を練り始めた瞬間──。
「──黙ってよ」
私は部長以上に冷たく、低い声音を口にした。
「いきなり何よ、あんた?」
「この殺気? そういえば、おまえは私にレイナーレさまのことを尋ねたときにも、このような殺気を放っていたな?」
そして、何かを察したのか、カラワーナが笑いだす。
「そうか! おまえ、あの男に惚れているのだな!」
それを聞いて、ドーナシークとミッテルトも笑い始める。
「なるほどな! それならば、この殺気も頷ける。想いを寄せる相手を侮辱されれば、腹が立つのも当然か!」
「アッハハハハ! えっ、マジで! あんた、男の趣味悪すぎぃ!」
堕天使たちの笑い声が耳に入るたびに、私の奥底から、ドス黒いものが湧き溢れてくる。
「あんな奴のどこがいいんだか?」
「言ってやるな。そこの貴族さま以上にゲテモノ好きなのだろう!」
「それか、恋する自分に酔っているのか?」
「──黙れ」
堕天使たちの嘲笑は止まらない。
「あの小僧とのデートとやら、レイナーレさまはたいそう退屈に感じたそうだぞ」
「聞いた聞いた! うちもすっごくつまらないって感じたもん!」
「まぁ、女を知らないガキにできるのは、所詮その程度だろうな」
「ッ!」
もう我慢の限界だった!
「──部長」
「──何かしら、千秋?」
「部長の気持ちは察せますが──」
「──いいわ。遠慮なくやってしまいなさい」
部長は私が言わんとしたことを察してくれたようで、朱乃さんと共に下がってくれた。
私は前に歩み出る。
「何? もしかして、あんたがうちらと戦うってんの?」
「フン。リアス・グレモリーといい、貴様といい、我々も甘く見られたものだ」
「まぁいい。私は貴様に借りを返したかったところだったしな」
堕天使たちは光の槍を手に飛び上がる。
「にしても、あんな奴のために怒るなんて、いくら惚れてるからってねぇ」
「まぁ、そう言うな。いまごろ、あの小僧は、レイナーレさまによって、あの世だろう」
「なら、すぐにでも、惚れた男のもとに送ってやるとしよう!」
堕天使たちは、自分たちの持つ光の槍を投げつけてきた。
槍が迫り、私を貫こうとした瞬間──。
ビュオオオオオオオオオオッ!
「「「ッ!?」」」
私の周囲を風がうねり、竜巻となって堕天使たちの光の槍を弾いた。
「この風! 貴様、神器の持ち主か!?」
『怒涛の疾風』──私が所有する風を操る神器。
私は周囲に渦巻く風を両手に収束させ、堕天使たち
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