第1章
旧校舎のディアボロス
第11話 幼馴染み、怒ります!
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を切り開いてくれた。
「僕と小猫ちゃんで、道を塞ぐ! 行くんだ!」
「・・・・・・早く逃げて」
俺は無言で頷き、二人が切り開いた道を駆け抜ける。
出がを前に来たところで振り返る。
「木場、小猫ちゃん、帰ったら、絶対俺のこと、『イッセー』って呼べよ! 絶対だからな!」
二人はそれに口元を僅かに動かして微笑んで答える。
「いいか! 俺たち、仲間だからな!」
俺は全力で階段を駆け上る。冷たくなる、アーシアを抱えながら・・・・・・。
―○●○―
堕天使たちが放った光の槍をすかさず、朱乃さんが障壁で防ぐ。
「ナマやってくれちゃうじゃん」
「フン、その程度の障壁、いつまでもつか」
「貴様らが貼った結界が仇になったな」
「あっ、それとも、結界解いて逃がしてくれちゃう? ノンノノーン。うちらがあんたら逃がさねえっス。あんたの下僕っちも、いまごろ、ボロカスになってるだろうしねぇ。特にほら、レイナーレ姉さまにぞっこんだったあのエロガキ」
「ッ!」
イッセー兄のことを口にされた瞬間、思わずビクッと震えてしまう。
「あいつなんて、とっくに──」
「イッセーを甘く見ないことね」
「あん?」
ミッテルトの言葉を、部長が遮った。
「あの子は、私の最強の『兵士』だもの」
部長は迷いなく言う。そこには、イッセー兄に対する絶対的な信頼がうかがえた。
「『兵士』? ああ、あんたたち、下僕をチェスに見立ててるんだっけ? 『兵士』って、前にズラッと並んでやつよね?」
「フフン、要するに捨て駒か」
「あらあら、うちの部長は捨て駒なんて使いませんのよ」
「貴様はよほどあの小僧を買っているようだが、能力以前に、あいつはレイナーレさまには勝てはしない」
ドーナシークのその言葉を皮切りに、堕天使たちは、イッセー兄のことを嘲笑い始める。
「だって元カノだもんねぇ! レイナーレ姉さまからあいつの話を聞いたわ。もう、大爆笑!」
「フハハハ! 言うな、ミッテルト。思い出しただけで、腹がよじれる!」
「まぁ、酒の肴にはなったがな!」
「──笑ったわね?」
堕天使たちの嘲笑を、部長の低い声音が遮る。
「私の下僕を笑ったわね?」
部長から明確な怒りが、堕天使たちに向けられていた。
「笑ったから、何? もしかして、怒っちゃった!」
「ハハハハ! たいそう、下僕想いなことだ! あの小僧もさぞや、下僕冥利に尽きることだろう!」
「でも、あんなエロガキを下僕にするなんて、趣味悪いんじゃない?」
「言うな、ミッテルト。貴族さまはたいそう、ゲテモノが好きなのだろう!」
部長の怒りを感じて、堕天使たちはさら
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