第1章
旧校舎のディアボロス
第11話 幼馴染み、怒ります!
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も、いいでしょ? 二人仲良く消えるのだから」
クソッ・・・・・・レイナーレを見ると、夕麻ちゃんの影がチラついてしょうがねぇ!
「兵藤くん! ここでは不利だ!」
下のほうから、木場の叫びが聞こえるが、俺の耳には入ってこなかった。
「・・・・・・夕麻ちゃん・・・・・・」
「あら、まだその名で呼んでくれるのね」
「・・・・・・初めての彼女だったんだ・・・・・・」
「ええ。見ていて、とても初々しかったわよ。女を知らない男の子は、からかいがいがあったわ」
「・・・・・・大事にしようと、思ったんだ・・・・・・!」
「うっふふ、ちょっと私が困った顔を見せると、即座に気をつかってくれたよねぇ。でもあれ、全部私がわざとそういうふうにしてたのよぉ。だって慌てふためくあなたの顔、とってもおかしいんですもの!」
「・・・・・・俺・・・・・・夕麻ちゃんが本当に好きで・・・・・・初デート、明日夏と相談しながら念入りにプラン考えたよ・・・・・・絶対にいいデートにしようと思ってさ・・・・・・」
「アッハハハハハ! そうね、とても王道なデートだったわ。──おかげでとってもつまらなかったけどね」
「・・・・・・夕麻ちゃん・・・・・・!」
「夕麻──そう、あなたを夕暮れに殺そうと思ったから、その名前にしたの。なかなか素敵でしょう? なのに死にもしないで、すぐこんなブロンドの彼女作っちゃって──ひどいわひどいわ! イッセーくんったらぁ! またあのクソおもしろくもないデートに誘ったのかしらぁ? あっ、でも田舎育ちの小娘には新鮮だったかもねぇ! 『こんな楽しかったのは、生まれて初めてですぅ!』とか言ったんじゃない? アッハハハハハ!」
そこで俺は我慢の限界を迎え、怒声を張り上げる!
「レイナーレェェェェッ!!」
「腐ったガキが、その名前を気安く呼ぶんじゃないわよ! 汚れるじゃない!」
こいつのほうこそ、よっぽど悪魔じゃねぇか!
「ハァッ!」
「クッ!」
レイナーレが槍を高く掲げ、勢いよく突き刺そうとしてきた!
アーシアを抱えて身構えた瞬間──。
バシュゥゥッ!
「ッ!? 明日夏!」
俺たちの間に明日夏が割り込み、レイナーレの刺突を掴んで止めていた!
「チッ。また、あなた?」
「明日夏・・・・・・!」
「──行け、イッセー」
「でもっ!」
「──いいから、行け。ここじゃ、アーシアが危険だ。俺たちの目的はアーシアを助けることだ。まずやるべきことは、アーシアを安全な場所に連れていくこと──そうだろ?」
「・・・・・・わかった」
俺はアーシアをお姫様抱っこし、階段を一気に飛び降り、祭儀場の出口めがけて駆け出す!
途中で神父たちが立ち塞がるが、木場と小猫ちゃんが道
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