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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
167 【ダイアゴン横丁】
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に居る間──いや【フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店】に居る間だけでも、このネックレスを首に掛けとけ」

「ロン、何このネックレス?」

「“フェイス・チェンジ”──変身魔法が掛けてある。……今日、【フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店】にアニー・ポッター≠ェ居ると、ちょっくら大騒ぎになりそうだ」

「何でまた…」

アニーは(いぶか)りながらも、俺が渡したネックレスを首に掛ける。……すると、アニーは身長や性別はそのままだが全く違う──アジア系の容姿に瞬く間に変化する。

「……?」

「……そういう事ね…」

変化しきったアニーは未だに首を傾げているが、ハーマイオニーは小さく頷いた。……その様子を見るに、ハーマイオニーは俺がそんなマネ≠している理由に気付いたようだ。

「ロックハートのサイン会ね」

「そういう事」

「……ああ、そういう事ね…」

アニーはやっと得心した様に頷く。

「……で──俺はこれからオリバンダーさんの店に杖を取りに行く予定だけど、二人はどうする?」

……俺がアニーとハーマイオニーの二人に()くのは、二人のこれから。

ジニーと母さんは一応の宣言通りにローブ等の服を買いに、父さんはハーマイオニーと一緒に来ていたグレンジャー夫妻と一緒に【漏れ鍋】へ意見交換に行き、フレッド、ジョージ、リー・ジョーダンの三人はイタズラグッズを集める為なのか、雑沓(ざっとう)に消えて行った。

俺もオリバンダーさんの店に杖を取りにいかければならない。……でなければ、今も持っている──去年オリバンダーさんと約束していた50ガリオンが財布の肥やしとなってしまう。

「何で杖を? ……ロン」

「夏休みの間に折っちゃったの?」

「いや、そこまでものぐさ≠カゃないさ」

ハーマイオニーのあんまりにもあんまりな言葉を、懐から取り出したトネリコの杖を手元で──アニーとハーマイオニーに見える様に遊ばせながら否定する。

「……ん? 確かロンは取りに行く≠チて言ってたよね。……なら買う杖は決まってるの?」

「ああ」

「……なら、ボクはロンに着いて行こうかな。……どんな杖なのか興味も涌いたしね」

「じゃあ私も着いていくわ、ロンがどんな杖を買うか気になるし。……それにここまで来て独り行動するのもイヤだもの」

()くして三人でオリバンダーさんの店に向かう事に。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ハーマイオニーお奨めの小道具を見回りつつ【オリバンダーの店〜紀元前382年創業高級杖メーカー〜】──と云う、どことなく懐古感(ノスタルジー)が漂う看板の店の扉を潜る。

前来た時と同様、来客を報せるベルが
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