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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
166 ウィーズリー家に訪問
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……もちろんながら、アルビオンを解放する事と、ダーズリー一家相手に[この夏の間、大変お世話になりました。また来年にお会いしましょう]と云う──皮肉を込めたメモを残して行くのも忘れずに。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

日が沈むまで陸路を往ってから空を飛ぶ事となったウィーズリー邸への長距離飛行(ドライブ)≠セが、車内には検知不可能拡大呪文≠ェ掛かっていたおかげか、過不足無い長距離飛行(ドライブ)≠セったと云える。

……ウィーズリーおじさんはどうやら大層なマグルフリーク≠ネ様で、魔法界であまり使われていない電話などの話をすると、その度に大きなリアクションを見せてはそれをロンが宥めたりと云うシーンも有ったり…。

「お、見えてきた」

ところどころ、昼食などで休憩しつつ何時間も車に乗っていると、牧歌的な村の外れでフォード・アングリアは着地する。フロントガラスの向こうには、やはり牧歌的な──アルプスの山にでも在りそうな家があった。

ウィーズリー宅の前でフォード・アングリアが止まり、二人に(なら)う様に車外に出れば、牧草の香りが鼻孔を突き抜ける。……まずダーズリー一家は気に入らないだろう香りだ。

「ここは【隠れ穴】──私達の家さ」

継ぎ足し≠セらけなその家はホグワーツのお城みたいに豪奢(ごうしゃ)は無けれど──ホグワーツのお城みたいな暖かさは感じられる。

……知らず知らずのうちに頬が(ゆる)みそうになっていたのを、ダーズリー一家で鍛えられた表情筋で堪えていると、ウィーズリー宅──【隠れ穴】から、恰幅(かっぷく)の良い──まるで肝っ玉母さん≠ンたいな様相の女性が出て来る。

去年【キングズ・クロス駅】でさわり£度だが会話したことがある。ウィーズリー夫人──ウィーズリーおばさんだ。

――「アーサー、どうだった>氛氓ゥなんて、聞くまでも無いわね」

「おお、モリー母さんや。アニーの話では、保護者のマグルの連中は、マジョルカ島にバカンスに行っているみたいだから、アニーは簡単に連れ出せたよ」

「まぁ、それはそれは…」

ウィーズリーおばさんは、ウィーズリーおじさんから目を外してボクを見ると、しかめられていた眉根を解きほぐす。

「こんばんは、長旅ご苦労様アニー」

「ウィーズリーおばさんとは改めて始めましてですね、夏休みの間この家でお世話になるアニー・ポッターです」

「まぁまぁ、礼儀正しい娘さんね。……でもそんなに固くならなくて結構よ? 狭い家かもしれないけれど、自分の家の様に過ごして結構だから」

自分の家──もといダーズリー家での過ごし方なら、他人の目を気にする蛇蝎(だかつ)の様な過ごし方をしなければならないのだろうが、
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