暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic19-Bその日、ミッドチルダ〜Lost Property Riot Force 6〜
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を引いて火炎砲撃を発射した。砲撃はリヴィアに直撃したのをしっかりと視認できた。一応は火力を抑えてあるとはいえ、直撃を受けた以上は撃墜は必至。砲撃に呑まれて吹っ飛んだリヴィアの手から、“スノーホワイト”と“クラールヴィント”が離れたから、慌てて左手でキャッチする。

「・・・。すずか、シャマル先生・・・!」

あたしの火炎砲撃の所為でスプリンクラーが起動しちゃったけど、異常じゃないからそのまま放置。踵を返して2人や他の隊員たちの姿を捜していると、「今のは危なかった」目の前にリヴィアがスッと音もなく現れた。纏ってるロングコートの至るところに破れた跡があるから、無傷ではないようだけど・・・。

(墜ちる前に、転移スキルで逃げたか・・・!)

「怒ったんだから。すっごく痛い目に遭っても知らないんだから!」

足元に藍色の魔力光に輝くベルカ魔法陣を展開したリヴィアが、とんでもない魔力を放出し始めた。リヴィアの姿が一瞬だけ光に呑まれたかと思えば、ノースリーブのセーラー服へと変身していた。リヴィアの防護服も換装機能があることはすでにリサーチ済みだから、驚くほどのものじゃないわ。

「泣いたって許さないからね!」

「それはあたしのセリフよ!」

グッと身構えたリヴィアに続いてあたしも“フレイムアイズ”の銃口を向ける。そしてリヴィアが普通に駆け出して来たから若干拍子抜けしながら「フレイムバレット!」牽制の意味を込めた火炎弾連射。リヴィアは手の甲に小さなシールドを展開して、火炎弾を裏拳で弾きつつ、あたしに突っ込んで来る。

「(テスタメントやルシルと言ったモンスター魔導師と相対した経験が、あたしを冷静にさせてくれるわね・・・)だったら、もう一度吹っ飛ばしてあげるわ!」

――イジェクティブ・ファイア――

火炎砲撃を発射。するとリヴィアは、さっきのあたしのように砲撃と床の間を一足飛びで突っ込んで来た。あたしにその手が通用すると思ったなら・・・

「あたしを甘く見過ぎてい――」

バヨネットフォームは近接戦闘を行えるように刃が銃身下にある。だから懐に入られても凌ぎきる自信があった。でも「あが・・・っ!?」背中に途轍もない衝撃が襲って来た。そのあまりに突然の衝撃に体が反り返って、思わず“フレイムアイズ”を手放してしまった。足が床から離れて、体がリヴィアの方へ吹っ飛ぶ感覚を得た。

「ありがとう、ディード。良いタイミングだった」

リヴィアがそう言ったのが聞こえた。ディード。一度はドクターやシスターズがプライソンの研究施設から保護したけど、奪い返された子供の1人と同じ名前。

(伏兵が・・・まだ・・・居たなんて・・・)

「だから言ったのに。すっごく痛い目に遭っても知らないんだから、って!!」

――トイフェル
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