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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
20話『再戦』
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歓声が響く中、アリーナの中央にて対峙する四機のIS。まあ、そんな中で一機だけ全身装甲(フルスキン)で佇んでいるHi−νガンダム・ヴレイブの姿は目立っている。

 来賓からの注目が強く集まる。三人の男性操縦者(シャルロットの場合男装だが)……全員が専用機持ち……DEMによる世界初の第三世代型量産機の原典と、どれか一つとっても注目が集まる要素が三つも揃っているのだ、当然ながら注目も違う。

「四季、今度は簡単には負けないぜ」

「だけど、勝つのはオレだ。オレの誓いに賭けて」

 一夏の意地と四季の誓いによる『負けられない』と言う意思がぶつかり合う。四季のヴレイブはシールドだけで射撃兵装は背中のフィン・ファンネルだけ。ブレードだけで戦う心算なのだろうと予測される。

「一戦目で当たるとはな。待つ手間が省けたというものだ」

「そりゃ、なによりだ。こっちも同じ気持ちだぜ」

 ラウラの意識は一人……一夏にだけに向いている。そんな彼女の言葉に一夏はそう返す。

「ふんっ! 時代遅れの旧式機に接近戦しか出来ない欠陥機。二人纏めて私が倒してやる」

「悪いが、一人はオレの相手だ。何もしないって言うのは趣味じゃない」

「勝手にすれば良い」

 欠陥機と旧式機……それぞれ一夏とシャルロットの専用機に当てはまってしまう挑発である。高性能機兼最新型のヴレイブを前にすると余計に……等と思ってしまう。寧ろ、四季だって白式系列は黒と蒼を含めて欠陥機と呼んでいるし。
 当然ながら、己の機体に愛着や思い入れのある者にとっては面白くない言葉だろう。実際、一夏とシャルロットもラウラの挑発にムッとしている。
 一夏としても尊敬する姉の機体の後継機を侮辱されて面白くないのは当然だ。……まあ、当の姉自身にも欠陥機と言われているが。実力も上、機体性能も上……一夏が四季に勝てないのも当然と言えば当然である。

 幸か不幸か怒っているのか、真っ黒い笑顔を浮べているシャルロットの顔を見ない位置に居るのは幸運だろう。直視している四季の背中には冷たいものが走っているが、顔まで覆っている装甲のため表情の変化は見せていない。

「へぇ……。ドイツ人ってもっと厳格で慎み深いと思っていたけど、随分と傲慢なんだね」

 エンジェルスマイルで毒を吐くシャルロットの図。妙に本気で怒っている詩乃と重なって見えるのは、目が笑っていない笑顔で有ると言うところだろう。

(えーと、この時の為に用意していた秘密兵器、上手く動いてくれよ)

 そう思いながらシャルロットから意識を外しつつ武装をチェックする。何時もの武装に咥えて今回のトーナメントに於ける秘密兵器として“もう一つシールド”が装備されていた。

『結局、それを使うことにしたのだな』

「まあ、一つ
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