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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
20話『再戦』
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これが他の生徒であったら眼中になかったであろうラウラだが、少なくとも四季の戦闘データを確認するだけでも、四季の実力は間違いなく高いと確信していた。
彼女との連携の練習については四季自信、既に諦めているので特に提案はしなかったが、問題は……問題は大有りな気がするが、その辺は何とかするしかないと考えている。
「一つだけ言っておく、私の邪魔をするな」
「そりゃオレの台詞でもあるな」
個々の実力だけならばトップクラスの問題大有りのコンビがアリーナへと飛び出す。
一方、
「それにしても、所詮で四季とラウラと戦えるのはついてるな」
「どうして? ぼくなら手の内を見てからの方が有利に……って思うけど」
「“敵を知り己を知れば百戦危うからず”か? 冷静なシャルルらしいな。でも、向こうの手の内の幾つかは知ってるんだよな……」
「あはは……。彼、経由だね。それに四季とも一度試合をした事が有ったんだっけ?」
ラウラの場合、攻略法とそれに対する相手の行動の一例つきで説明されたのだから当然と言えば当然だろう。四季にしても訓練や試合で剣技は見せられている。正直、四季と正面から戦って勝てる自信なんて無かった。
『スポーツである剣道と、戦闘技能である剣術の差』。四季が言うには他にも有るが、剣技だけに限定すれば、一番の大きな差は“それ”だと言われたのは一夏にとって記憶に新しい。
実際、見様見真似で『回羅旋斬』と言う四季の技を訓練で使ったが簡単に破られてしまった。その辺は熟練度の差が大きい。
「それに、オレは四季ともラウラとも、お互いダメージのないまっさらな状態で正々堂々と戦いたいんだ」
四季にはまだ勝てないだろう。それでも、正々堂々と正面から戦いたいと、一夏は心から願っている。
クラス代表決定戦のリベンジなどでは無く、少しでも四季の持っているあの強さに近付きたいために。四季の言うものが何かは分からない。それでも一夏が四季に挑むのは……単なる意地だ。
「ふふ、一夏らしいや」
「どうも」
シャルロットの言葉にそう返して一夏はその先にいるであろう……最強の敵達へと意識を向ける。黒い雨と蒼き勇者……対するは橙色の疾風と白き騎士。
(オレとシャル。正反対のオレ達だからこそ馬が合うのかも知れない。しかしまあ、やっぱりシャルがオレに合わせてくれているんだろうな)
ゆっくりと手を握り締める。未だに四季の立っている領域には届かないだろうが、それでも……。
(シャルの事を考えてくれた四季には悪いけど、これはオレの意地だ)
『負けられない』と強く思いながら一夏はシャルロットと共に愛機を展開し、アリーナへと飛び立つ。
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