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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
20話『再戦』
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貰っていなかったりする。

「だから、オレは今を全力で楽しむだけ、って所さ、一兄」

 三年しかない高校生活……楽しまない等と言う選択は無いだろう。

「まあ、デュノア社を切り捨てるって言うなら、最悪はこっち(DEM)に所属しても良い。専用機は返却になるだろうが、最悪フランス支社の企業代表としてこっちの専用機を渡してもいいだろうし」

「やっぱり、返さないといけないんだよね」

 四季の言葉に待機状態の己の愛機に視線を落としながら寂しそうに呟くシャルロット。

 空いているワンオフの専用機はそれなりの数存在している。未調整の機体をシャルロット専用機に調整・カスタマイズが終るまでは量産型νを一時的な専用機として使って貰う事になるだろうが、簡単な調整ならば直ぐに終るだろう。
 何機かは使用者を前提に製作されているので、それらは無理だろうが所有者が前提とされていないメインの機体の予備機としての意味合いで作られたワンオフ機も機体も有る。また、元々専用機だった機体が新型と交代で此方に回る事も多々有る。Hi−νガンダム・ヴレイブが完成する前に四季の使っていた、今はνガンダム・ヴレイブ+に改修された『νガンダム・ヴレイブ』がそれに当たる。

 最悪コアならばDEMにある未使用のコアと交換で今まで彼女の使って伊コアを入手すればいいが、シャルロットには『ラファール・リヴァイブ・カスタム』と言う機体その物に思い入れが有るのだろう。例え、それを与えた会社……デュノア社に対して良い思いでがなかったとしてもだ。
 旧式とバカにする気はないが、性能が優れているのなら新型に乗り換えることに戸惑いのない四季としては分からない感情でもある。『ヴレイブ』の名とその名に託した思いを継いでくれるのならば、ヴレイブの魂は確かに新しい機体に受け継がれているのだから。
 共に冒険の旅を潜り抜けた二人の友を示す太一の『勇気』の名とヤマトの『蒼』と言う色……その名に込められた誓いは詩乃の勇者になると言う誓い。

「νガンダム・ヴレイブ……お前の魂は確かにHi−νガンダム・ヴレイブと共にある」

「? 何か言ったか?」

 シャルロットの反応からそんな事を考えて何処か感傷的な気持ちになった四季の呟きが聞こえたのか、一夏が問いかける。

「いや、なんでもない。それじゃ、そろそろ時間なんで先に行くよ」

「ああ、アリーナでな」

 そんな会話を交わして一夏達と別れるとピットに着く。

「随分と遅かったな」

「悪い、少し話しこんでいた」

 そんな会話を軽く交わすと互いの専用機を纏う。全身装甲(フルスキン)のISが珍しいのか、それともドイツ軍でも購入予定のある第三世代型量産機の原型になった機体に興味が有るのか、其方へと視線が向く。

 
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