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逆襲のアムロ
38話 途切れた1つの想い 3.12
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「とどめだ」

グレミーがライフルの引き金を引いて、ローゼンズールへ直撃弾を浴びせた。しかし、ローゼンズールの前で緑白い発光ではじかれてしまった。その現象にグレミーは驚いていた。

「なんだと!」

グレミーはI・フィールドか何かのジャマ−かと想像した。ローゼンズールにI・フィールドは搭載はされていたが、この防御では使用していなかった。ローゼンズールの周囲が徐々に緑白くなっていった。

「・・・死ぬかと思った。・・・この私を殺そうとしたな・・・」

マ・クベが唸った。その瞬間マ・クベ自身も何か得体の知れないものに意識が飲み込まれようとしていた。マ・クベは薄れゆく意識の中でモニターにあるシステム動作の信号が映し出されていた。

「(PD−Mだと・・・まさかフロンタルが・・・う・・ぐ・・)」

マ・クベのローゼンズールは煌々と緑白く輝いていた。その姿をグレミーが見とれたが即座に操縦桿を握り、ローゼンズールと距離を置いた。

「この光はなんだ。そしてこの絶望感は・・・」

グレミーは目の前の敵を相手にしてはならないという感覚を本能で感じた。有り得ないことが起きている。今まで感じていた悪寒の正体がこれだったのかと思った。

少し後ろにいたモンドは固まっていた。ローゼンズールの得体の知れない発光に金縛りにあったかのようだった。その感覚にモンドは感想を漏らしていた。

「なんだよこれ・・・。ハハ・・・動けないじゃないか」

その金縛りもローゼンズールの発光が収まった時、何故か解けていた。グレミー、モンドともただの緊張だったのだろうと思った。しかし変わらないのはローゼンズールの存在感だった。

一瞬だった。グレミーの後方のザクVがインコムで撃墜されていた。
その光景を見てグレミーは唖然としていた。

「(早すぎる・・・)」

モンドの死に悲しむ暇なく自身の死の危機が迫っていた。ほぼ至近までローゼンズールが詰め寄っていた。グレミーはライフルをローゼンズールに目がけて放ったが弾かれてしまう。

「(こいつは・・・いわゆるサイコフィールドか。バウのサイコミュを凌駕する)」

現在のモビルスーツの機構は全てサイコフレームが一部仕様となっていた。その為サイコフィールドを展開できる者同士ではフィールドの強さに関係していた。

グレミーはバウを飛行形態に変形させて、脱兎の如く逃げることを優先した。

「(今死ぬわけにはいかない)」

グレミーは一路エンドラへ帰投するため戦場から離脱を図った。しかしローゼンズールはそんなグレミーを追撃していった。

* フィフスルナ 居住区 マシュマー邸 執務室 同日

マシュマーは執務机に座り、報告書を作成していた。その場にはキャラとサラサ、ラサラ姉妹にビーチャが
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